第二章「敵襲」
カース達は情報収集のため、今は近くの村にいる。
しかし、有力な情報もないまま、日が暮れ、夜になってしまった。
この世界の通貨は「ギル」らしいが、あいにくそんなものはないので、今夜は野宿である。
なにか災害が起きた時のため、毎日交代で寝ずの番を誰かがすることになった。
それで、今夜はカースが寝ずの番をやる。
そして、深夜。カースは眠そうな目をこすりながら見回りしていた。
『何もありそうにもないな・・・』
すると・・・
ザッ!
ニュートラルのチャオが剣を持って飛びかかって来た。
『!?』 カースは驚きながらも剣を抜いて迎撃する。
ガキイイン!
両者の剣はぶつかり合い、火花を散らす。
そして、両者が剣を引いた直後、相手チャオは剣を地面に突き刺した!
ドォォォォン!
地面が爆発し、カースは吹き飛ばされて倒れた。
なんとか立ち上がるが、もう戦える状態ではない。
『くっ・・・』 カースは諦めかけていた、が、その時。
ビシュッ!
いきなりカースをかすめてナイフが飛んできた。
風の魔力が込められたナイフらしく、風圧がすごかった。
そのナイフは、相手チャオ目掛けて一直線!
相手チャオは避けるが、ナイフが地面に刺さると、いきなり竜巻が起きて、相手チャオは吹き飛ばされる。
すると、今度は相手チャオに十字のような物が見えて、相手チャオは再び吹き飛ぶ。
これには相手もたじろぎ、逃げていった。
いつの間にか朝になっていて、ナイフを投げたチャオと、十字のチャオの姿が見えた。
ナイフの方はヒーロー、十字の方はニュートラルだ。
『ありがとう、助かったよ。』と、カース。
『あぁ。』と、十字。
『それほどでも。』とナイフ。
『君達も「失踪」したのかい?』カース。
『あぁ。』十字。
『俺もなんだ。んで、2匹の失踪チャオと元に戻る旅してる。ついて来ないか?』
『別にいいけど。』と、ナイフ。
『で、名前は?』
『私はサクラ。』と、ナイフ。
『俺はフェニク。』と十字。
そこに、2匹が起きてきた。
『あれ?その人(チャオ)誰ですか?』とミルフィ。
『また失踪?』リリアン。
『いや、かくかくじかじか・・・・』
『そういうことですか。』ミルフィ。
『とゆーことで、よろしくぅ♪』とサクラ。
『よろしく。』と、フェニク。
この旅に、新たな仲間が加わった・・・