後半

7月上旬。

僕は愛莉と一緒に学校にいくことになった。
そして朝になって僕が準備をしていると、愛莉が玄関から「お~~い」
と叫んでいた。
いつもこんな感じで学校はいっていた。

学校でも僕はよく愛莉としゃべるし、結構僕が愛莉と付き合っていると
いう噂はあった。

そして帰りは必ず海によっていた。
海では遊んだり、二人で学校であった話などをしていた。
僕はこのひとときがとても楽しかった。
このまま時間が止まればいいのになども思っていた。

そして実家では花火をしたり、散歩などもしていた。
そして僕達は必ずさようならのほっぺにキスなどもしていた。
恥ずかしいとは思っていなかった。

そしてクラブも大会に向けて時間が長くなった。
僕は帰宅部だからいつも愛莉の活躍を見ていた。
愛莉はバスケ部でレギュラーを取れてもおかしはくないほどのうまさだった。
僕が見ているのに気付くと、愛莉はこっちを見て手を大きく振るのだった。

クラブ終了後、僕は愛莉にがんばってるね。といってみた。
そうすると愛莉は「もうちょっとがんばらなくっちゃ。」っていつも言う。
僕はいつもそんな愛莉に励まされていたのだ。

そしてバスケの大会まであと一週間をきった。
僕は愛莉に負担をかけないように、水など差し入れを持っていった。
その度、愛莉はありがとう☆といってくれる。
僕はとても嬉しかった。
愛莉もがんばっていた。そして愛莉はやっとレギュラーをとれたのだ。
愛莉はとても嬉しそうだった。ニコニコ顔でやったーと言った。
そして愛莉も本格的な練習が始まった。

そして愛莉と海で座って話し合っていた。
愛莉は遠くを見て「アメリカ・・・行きたいな・・・」
といっていた。
愛莉はそのあと僕の顔をみて「ずぅっとずっとおばあちゃんになっても
一緒にいようね。」
といった。
僕と愛莉は大会終了後日に籍を入れた。

そして愛莉はさらにがんばっていた。
僕はがんばってバイトでお金をためた。
そして婚約指輪をかった。安物だけど、デザインもかわいいタッチで出来ていた。

そして大会前日。
僕と愛莉はいつもの海へ行った。
愛莉が急に「そういや私達一度もキスしていなかったね♪」
僕はすこし戸惑った。
そして愛莉は目を閉じ、顔を近づけてきた。
僕は緊張していて鼻をくっつけていた。
愛莉はプゥとほっぺをふkらまして怒った。
僕は、緊張しながら始めてのキスをした。
満月の夜だった。

これが最後の夜だった。

大会当日
僕は愛莉を見送った。
僕は、水など準備して、大会場所にむかった。
むかう途中、人がざわめいていた。
僕は人に聞いてみたら、
「かわいそうに・・・信号無視の車にはねられて・・・」
僕は心中がいっきに闇の世界にかわった。
僕は急いで現場にむかった。
そこで倒れていたのは、小柄な感じの人・・・・愛莉だった。
僕はすぐに愛莉を抱いて、たくさん名前を呼んだ。
愛莉!愛莉!愛莉!
僕の声が出なくなってもがんばって呼び続けた。
でも愛莉には届かなかった。
僕は信じれなかった。
ずっと笑ってごまかしていた。
震えた体が僕の笑い声を震えさせる。
そして僕はやっと大粒の涙を流し大きな声で
愛莉~~~~!!!
と叫んだ。


なにごとにも一生懸命な愛莉
強い愛莉
かわいい愛莉
やさしい愛莉
弱気な愛莉
強気な愛莉
意地悪な愛莉

僕の大切な人・・・・・・・愛莉
僕はこの日大切なものを失った。

葬式当日
僕は、結婚指輪を持っていった。
そして愛莉の親友、家族、親戚、そして僕。
順番に御礼をしていく。
僕は、実感がなかった。
大会前にいなくなるなんて、結婚式前にいなくなるなんて。
僕には信じれなかった。
そして僕の番がきた。
僕は、愛莉の冷たくなった手を握り、愛莉に語りかけた。
「僕は君がいなくなって寂しいよ・・・君はかけがえのない存在だった。
 優勝したって、よかったね・・・」
そして僕は指に結婚指輪をはめた。
そしてお辞儀をした。
愛莉は霊柩車に運ばれていった。

僕は、また泣けてきた。
愛莉は遠くみえなくなった。


   2005年

愛莉がいなくなって、何年たつのだろう・・・・
でも僕は愛莉の分まで生きることにした。

愛莉は一番星になって僕をみているだろう・・・・・。



          
              君といた夏    完

このページについて
掲載号
週刊チャオ第170号
ページ番号
2 / 2
この作品について
タイトル
~君といた夏~
作者
チャオッコ
初回掲載
週刊チャオ第170号