12話 闇因子
クラント「カイトさん、中で何があったんです?」
カイト「・・・よく覚えてない。でもきっと今のは僕が昔身体に取り込んだ「闇因子」が起動しちゃったんだと思う。」
ミスト「闇因子?」
コルド「ああ、闇因子はもともとノヴァ帝国が作った物。精神に異常を起こさせ、闇の人格を作り上げる物。その実験段階だった物をカイト、俺、バトロスの三人で奪い取った。だがすぐに追っ手が来て闇因子を奪い返されそうだった時、カイトは自らの身体に闇因子を封じ込めたんだ。」
バトロス「それを今回、何かしらの方法で起動されたんだろう。」
その時、近くのガレキに埋まっていたパソコンが起動し、何かが映し出された。
ラスター「スケジュール表・・・?」
スケジュール表は一部分しか見えないがそこにはこう書かれていた。
「恐怖の影、02−19区域を攻撃」
クラント達は意味が分かってないがカイト、コルド、バトロスはすぐに何なのか分かった。
バトロス「デスフィア・・・!」
コルド「おい、これの02−19区域って・・」
カイト「・・・ザンがいた村・・・!」
クラント「・・・まずそう、ですね・・・。」
カイト「行こう!いやな予感がする!」
カイト達はザンのいた村に向かった。
ザンの村では。
ザン「クゥ・・・!」
村チャオ「ザンさん、大丈夫ですか?」
ザン「拙者のことは気にするな!早く避難しろ!」
村チャオ「は、はい。」
村チャオは他のチャオも逃げ込んでいる家に入っていった。
バゲイト「は~あ。中々強いな、お前。でも俺より全然弱いな。」
ザン「黙れ・・・!連続鉈斬波!!」
ザンは何発も鉈斬波を撃ち、それら全てがバゲイトに当たった。
バゲイト「無駄だっつーの。増殖の復元!」
バゲイトについた鉈斬波の傷は完全に復元した。
ザン「!?」
バゲイト「増殖賢者。それが俺のスキルネームさ。」
ザン「・・・?」
バゲイト「知らないか。そりゃそうか、百年も前の話だもんな。んとな、俺の能力はな、細胞を増殖する事で復元、攻撃を行う。お前の攻撃なんか通じない。」
ザン「・・・ならその力より早く削ればよいだけのこと。」
ザンはそう言ってチェーンソーを取り出した。
ザン「いくぞ・・・!秘伝忍法・疾風迅雷!!」
次の瞬間、ザンはバゲイトの目の前に移動していた。
バゲイト(速い!)
ザン「せりゃあああああああああああ!!!」
ザンのチェーンソーがバゲイトにクリーンヒットした。
ザン「むおおおおおおおおおおおお!!!」
バゲイト「・・・・・・」
チェーンソーは容赦なくバゲイトの左腕を切り落とした。
ザン「どうだ・・・?」
バゲイト「・・・増殖の復元!」
切り落とされた左腕もすぐ復元した。
ザン「そんなバカな・・・」
バゲイト「そろそろ終わりだ。」
そう言うとバゲイトは緑色の細長い閃光を何本も空に飛ばした。
バゲイト「グリーンズ・レーザー!!」
全ての閃光がザンの後ろの家に突き刺さった。
ザン「!!!」
バゲイト「後ろの家に逃げ込んだチャオは全員死んだ。」
ザン「・・・・・・キサマァァァァァァァ!!!」
ザンはバゲイトにチェーンソーを突き刺したが、増殖によりほとんどダメージを受けていない。
バゲイト「うるさいな~ほれ!」
ザンは殴り飛ばされた。
バゲイト「心配しなくてもお前も逝くっての。グリーンズ・レーザー!!」
緑の閃光が何本もザンに向けて飛んでいった。
ザン「くそ・・・ここまで・・・か・・・」
その時、ザンの前にチャオが一匹現れた。