第3話  『卵の行方』

観光から帰ってきたチャオたちは、真っ先に祭の準備をした。

今日は、虹色の卵が生まれる日だから、祭がある。

ウォントスターの王、キングが、墓へ卵を迎えにいった。

キング「おぉ、デュオ。お前だけ観光に行かなかったんだろ?寂しくて泣かなかったか?ファッファッファッファ!!」

デュオ「これだからウザイんだよなぁ、キングって・・・・」

キング「何か言ったか?」

デュオ「いーや別に。」

キングには、みんな敬語を使うのだが、デュオとキングは中が悪く、タメ語だ。

キング「デュオ、忘れるなよ?わしに何か口出ししおったら、お前はすぐに刑務所送りじゃからなぁ?ファッファッファ!!」

デュオ「へーいよ。早く卵を迎えに行けよ。」

キング「フン、口の悪い奴め。では、行くぞ!!」

キングはゴージャスな金色のチャオだ。そして、手下のチャオを使って、人力車で行動する(人じゃないが・・・

デュオ「・・・・・・・フゥ。カイト、絶対しゃべるなよ?」

カイト「わかってるよ。ねぇ、僕も散歩行きたいんだけど。」

デュオ「ダメだ!!いつバレるかわからねぇんだぞ!!」

カイト「大丈夫さ!僕って、見た目じゃただのチャオだもの。」

デュオ「・・・・・だが、なんかおかしなことするんじゃねぇぞ?それに、ばらすなよ?」

カイト「わかったって!じゃぁ、行ってくるねー!!」

カイトは元気よく外へでていった。

カイト「おっと、遊びに行く前に、父さんの墓参りに行こうっと!」

カイトは進路を変え、墓がある方へ向かった。

そこには、たくさんの人だかりができていた。

カイト「え?どうしたんだろ。何か事件かな?」

カイトはたくさんのチャオをかきわけて進んだ。そして、墓のところを見ると、

キング「誘拐だぁぁーーー!!卵の中に誰もいないぞ!!」

カイト「あぁっ・・・・そうだった・・・・デュオがわっちゃって、俺が生まれちゃったもんなー・・・」

住民「キング様、もしや、勝手に生まれたのかもしれませんよ?」

キングは、ドクターをにらんだ。

キング「いいや!そんなハズはない!!ドクター!!お前は確かに今日の午後7時20分に生まれると言ったよな!?」

どこへ、メガネをかけ、白衣を着た白いチャオがでてきた。

ドクター「ハイィ。確かに今日の午後7時20分に生まれる予定ですがァ。」

キング「お前の計算が間違っていて、本当は午前じゃなかったのか!?」

もう、午後3時ころ。午前に生まれたとしたら、キングたちは、虹色の卵から勇者の子が生まれてくるのを見ることができない。それにキングはいらだっていた。

キング「王なんだぞ私は!!なのにこんな素晴らしい卵からチャオが生まれるシーンを目撃したかったのに・・・・」

ドクターは、虹色の卵の破片をよく見た。

ドクター「おやおや。世の中イタズラっ子がいるものですねェ。」

キング「どうした?何がわかったんだ。」

ドクター「見てください、この粉々の破片。普通、チャオが自ら生まれるのだったら、真っ二つになるはずです。」

キング「た、確かに・・・・」

卵の破片は、真っ二つではなく、豪快にバラバラ。

ドクター「おそらく、誰かがわったのでしょう。」

キング「わしらがフラッシュスターに観光に行くときは、卵はあった。だが、帰ってきたときになくなっているってことは・・・・犯人はおそらく観光に行っていないチャオ・・・・・・・ハッ!」

ドクター「何かお気づきでぇ?」

キング「デュオォーーーー!!!わしへの仕返しか!!?このやろぉーーーーーーー!!!」

キングの推理力はハンパじゃない。デュオが犯人だとすぐに気づいた。

カイト「しまった!バレた!!いそいでデュオに伝えないと!!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第149号
ページ番号
3 / 9
この作品について
タイトル
海上の冒険2
作者
水神(ブルーガンツ,アクア)
初回掲載
週刊チャオ第149号
最終掲載
週刊チャオ第153号
連載期間
約29日