★★★海上の冒険 最終話 『勇者』★★★

マイト「俺は、もうやるべきことをやった。」

ブルーアイ「な、なに言ってんですか。」

マイトは、ニコっと笑った。

マイト「こんなに、暖かくて、そして、こんなに気持ちいい。」

マイトは目をつむった。

タトラー「おい、な、なに言ってんだ?」

マイト「俺は・・・・・・・スタラを倒す、そして、悪を倒すため、生きた。」

ブルーアイ「マイトさん!!ちょっと、勝手にあの世に行くみたいなこと言わないでくださいよ!!」

タトラーは、マイトに手をさしのべた。

タトラー「ブルーアイ、マイト、握手しよう。記念だ。」

ブルーアイ「い、いいね!それ、ほら、マイトさんも下向いてないで!!」

マイト「握手・・・・・・」

三匹は握手をした。だが、

タトラー「マイト・・・・・お前・・・・・もしや・・・・」

なんと、マイトはどんどん薄くなってきて、握手もすり抜けてしまった。

ブルーアイ「ちょ・・・・どうしたんですか!!」

タトラー「おい!!事情を説明しろよ!!」

マイト「俺は、全ての力を使った。もう、やることは何もない。」

マイトはどんどん薄くなっていく・・・・・・

タトラーとブルーアイは涙を流した。

タトラー「おい!!てめぇ!!誰も死ぬなっていったじゃねぇかよぉ・・・・なんで!!なんでだ!!!」

ブルーアイ「マイトさんの嘘つき!!うっ・・・・うっ・・・死ぬなっていったじゃないか・・・・」

タトラーとブルーアイは泣きながらマイトを怒った。

マイト「すまん、俺は、約束をやぶった。ごめん、・・・・本当にごめん!・・・・」

マイトも泣き出した。

タトラー「握手だ。マイト、」

タトラーは手をさしのべた。

マイト「ひっく・・・ひっく・・・・でも、俺は・・・・手を握れない・・・・」

ブルーアイ「それでもいいんです!!さぁ、手を!!」

マイト「ひっく・・・・う、うん!!!」

マイトは涙でぬれた手をだした。すると、タトラーとブルーアイの手を握れた。

タトラー「どうだ、最後の友情ってのは、すごいだろ・・・・」

ブルーアイ「さようなら・・・」

マイト「うっ・・・・・・うっ・・・・・」

マイトはよく見ないと見えないぐらい薄くなり、もう消えかかっている。

マイト「うわぁぁぁぁぁーーーーー!!!」

マイトは泣いた。思いっきり泣いた。

タトラー「さぁ、言ってこい・・・・・お前らの仲間の元へ・・・・・・」

マイトはもう消える寸前だ。

ブルーアイ「別れは、一番つらいんだから。」

マイト「今まで、本当にありがとう・・・・ありがとう!!」

マイトは、・・・・・・・・・・・・・・・・消えた。







タトラー「ちっ、礼ぐらい言わせろや・・・・・・」

ブルーアイ「・・・・・・・・」

住民は、それを涙ぐんで見ていた。

タトラー「おっと、俺たちも、おさらばのようだな・・・・・」

ブルーアイ「あ!本当だ。僕たちも消えかかってる。」

だが、タトラーとブルーアイは落ち着いていた。

タトラー「このまま、マイトのところへ行こう。」

ブルーアイ「それと、住民の皆さん、さようなら。」

タトラーとブルーアイも消えた。





住民は全員、泣いた。一日中泣いていた。



ひとりの住民が、マイトが消えたあとの場所で、卵を見つけた。

きれいで、あの、Sマイトのような虹色の卵。

住民は、全員で、せっせと銅像を作った。

そこには、マイト、タトラー、ブルーアイ、

あと、他の仲間たち、チャージ、キン、ギン、ダン、タイン、ドリク、タップ、クワギ、チロ、ロイン、リアラ、ギャリー、ライガ、

マイトの仲間、すべて祭った。

マイトが消えたあとの、虹色の卵も、そこに祭った。

そして、住民は祭をした。



この銅像の名前はなにか?それは・・・・・

『海上の冒険者。命をかけた勇者達。』






『海上の冒険』『END』         みなさん今までありがとう!!

このページについて
掲載号
週刊チャオ第148号
ページ番号
223 / 223
この作品について
タイトル
海上の冒険
作者
水神(ブルーガンツ,アクア)
初回掲載
2004年4月11日
最終掲載
週刊チャオ第148号
連載期間
約9ヵ月7日