エピソード №14
カズマ「・・・なんか、誰もいない気がするけど?」
ハルミ「人間所じゃないですね。チャオも圧倒的に少ないというか、見つからないというか・・・。」
エピソード №14 「もはや、無人?」
前回、カズマの「町を見にいこっ!」という好奇心的発言で町をまわる事になったのだが、人間どころかチャオまでいなくなっていた。
しかたなく二人はそのままトシの所へ戻った。
カズマ「ただいまー・・・。」
トシ「あれっ?早かったなぁ。」
ハルミ「すいません、いなくなったのは人間だけなんですよねぇ。」
トシ「・・・まあな。」
カズマ「じゃあさ、他のチャオ達どこ?全然見当たらないんスけど?」
トシ「・・・今、なんつったよ?」
カズマ「だからぁ、他のチャオ達が全然見当たらないっつってんの。」
トシ「・・・あれぇ?今日なんかあったかなぁ?カレンダーカレンダーっと・・・。」
そういって慌しくカレンダーを見回す。
トシ「・・・おっかしいなぁ。町の奴等がいなくなるのは、なんかイベントがある日だけなのになぁ。」
大げさに首を傾げながら言う。
カズマ「町の奴等って、おっさんも含まれるぞ?」
トシ「いやぁ、俺は面倒だから参加しねぇよ。」
笑って返事を返す。
カズマ「・・・まあそれはともかく、なんで町の人達がいないか心当たり無い?」
トシ「残念だが、俺にゃあまともに心当たりを考える頭はねぇんだ。」
そう胸をはって言ってみせたが、普通は心当たりを考える頭の一つや二つは持つものだ。
トシ「ところでよぉ、ハルミって子はどうした?」
カズマ「は?・・・あれ!?」
気が付いた頃にはハルミはどこにもいなかった。
その頃、町の外にハルミはいた。どうやら町を見回っているらしい。
ハルミ「すいませーん!誰かいませんかぁー!」
おもむろに叫んで歩き回っている。
ハルミ「誰かー!いませんかぁー!誰かー・・・いま、すか・・・ぁ。」
急にハルミの声が縮んだ。その目の前には大男がいた。
「誰かいるだろう?目の前にな。」
ハルミ「・・・あ、あのあのあの・・・誰・・ですか?」
すでにハルミの声は震え上がっている。
「誰かって?教えられないなぁ?」
ハルミ「そ、そそそそ、そうですか・・・あああありがとうごごございました・・・。」
そう言ってハルミはさっさと帰ろうとした。
「待ちなよ。・・・せっかく教えたんだからよぉ、何かお礼かなんかしてくれねぇとなぁ?」
ハルミ「ああああの、お礼ならつつついさっき・・・。」
「俺はあんなんで喜ぶ立場じゃねえんだ。わかるかい・・・?」
ハルミ「ああああの!私ちょっとよよ用事があるんで、そそその、ああああまり時間を使いたく無いんですけど・・・・・・・・・・。」
「いいんじゃねえか?んな用事ほっといてぇ!!」
その一言を聞いたハルミは、叫ぶ気力もなくとにかく走った。
ばたんっ!(ドアが一気に開いた音)
ハルミ「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・。」
ハルミは一気にしゃがみ込んで息切れをしていた。
カズマ「ハルミ!どこ行ってたの?」
ハルミはなおも息切れをしている。
トシ「おうい、ハルミちゃん?どーしたんだい、そんなに息切れして。」
ハルミ「あ、あの!本当に人間はいないんですか!?」
ようやく言葉が出てきた。
トシ「ああ、確かにいねぇよ。」
ハルミ「じゃ、じゃあ!あの大男はなんですか!?」
カ&ト「大男?」
TO BE NEXT