第56話「紫電の討伐者」
あらすじ 紫の末裔ダイブがピンチ?
ボルカ「さあ、もう死んだかな・・・。」
ボルカは煙が晴れていく方向を見る。
ところが、ダイブはボロボロではあるものの倒れていなかった。
あの爆発を耐えたのだ。
ボルカ「なに?」
ダイブ「なかなかの爆発だ・・・。今度はおれがすごいのを見せてやる。」
ダイブはにやりと笑って見せる。
それに対し、ボルカの不安は高まっていく。
ボルカ「ま、まずい!た、退却を!」
ボルカはとうとう高くジャンプし、逃げ出した。
ダイブ「逃げるなよ、メインディッシュだ!」
ダイブはすかさず背中のものを構える。
それは雷鳴銃同様、電気を糧としたバズーカだった。
ダイブ「はじけ飛べ!『ライトニング・レイ』!」
そう叫んだ瞬間、バズーカの先端から紫電の光線が放たれた。
光線はまっすぐ、彼に背を向けるボルカの姿へ向かっていった。
そして、すぐに雷のような轟音が響いた。
ミール「こんな感じで彼は十戦士の一人を倒したらしいんや。」
ダイブの実力を知った四人は驚きを隠せなかった。
アルバート「雷鳴銃・・・聞いたことがある。古くから続くある名家の銃で、代々渡されてきたらしい。」
ゲート「その名家がアメジストか・・・。じゃあさあ!そいつを仲間にしたらかなりの戦力アップじゃねえの?」
ゲートが身を乗り出して言う。
ミール「あのね、ダイブはプライドの高い一匹狼ということで有名なんや。そう簡単にはいかへんって。」
アロウ「そうですよ、下手をしたらボクたちが攻撃されて危険になるかもしれません。」
アルバート「つまり、これからの課題はいかに彼を味方につけられるか・・・だ。」
途端に場が思い空気になる。
ゲート「まあ、どうせ、彼に会うんだ!そんなことは後で考えよう!」
ミール「あ、あのねえ・・・。」
ミールは呆れる。
アルバート「まあ、ゲートの言うとおり、どの道会う男だ。とにかく、進まないとな。」
ミール「アルバートまで・・・本当にゲートと長くつきおうてたんやなあ・・・。」
アルバート「まあな・・・ところで、アロウはこれからどうするつもりだ?」
アロウ「もちろん、ボクも同行したいと思っています。」
ミール「それはええんやけど、アンタ親がいるんやろ?ほっとくんか?」
アロウ「書き置きでもしておこうと思います。そうしてでも、ボクは行きたいんです。」
アルバート「ほう・・・、度胸が出てきたな・・・。」
アロウ「はい・・・、それにボク、この世界ももっと見てみたいんです。広い広い世界を。」
アロウは興奮して言う。
アロウ「あ・・・・、すいません。ボクらしくもなく熱くなっちゃって・・・・・。」
ゲート「何を言ってるんだ!十分いい目的じゃねえか。」
ゲートは笑顔で言う。
そして、手を前に出した。
アルバート「うむ、改めてよろしく。」
ミール「ようこそ!アロウ君。」
二人もゲートの手の上に自分の手を載せる。
アロウ「ありがとうございます!」
そして、アロウも手を載せた。
ゲート「よし、行こう!」
お父さん、お母さんへ
突然で本当に悪いけど、ボク、旅に出る。
大丈夫だよ、とても頼りになる人も一緒なんだ。
~中略(これまでの経緯が書いてある。)~
たまに、手紙を送るから、ゆっくり帰りを待ってて。
帰ったら、それまでの話を話してあげるから。
それでは、さようなら。
アロウ
続く