第1話

自然の真ん中―

そこには―

一人の少年がいた―



ここは名もつけられていない森である

しかし、自然の美しさだけは、どこの森にも負けなかった。




少年の名は“リノ”

空の雲をそのまま描いた(えがいた)ような、真っ白なソニックチャオ


リノ「森林浴は、気持ちいいなあ・・・」

毎日この森に来て、一人で遊んでいるリノ。

その孤独な姿を見ると、友達がいるとは思えない。


普通の子はチャオ幼稚園に通うが、リノは通わない。

―勉強 必要ない  なにより友達もいない 仲間もいない そんなとこに、僕は必要ない

独り言のように毎日つぶやくリノ。



そのとき、森の奥に、リノと同じヒトリを見つけた。

ニュートラルパワー2次進化。

しかし普通ではなかった。

むきだしの牙、刃のように光る角、不自然に赤く光っている目。



しかしリノは気にしなかった

同じヒトリを

やっとのことで見つけられたのだから

きっと僕の気持ちをわかってくれる


リノは声をかけた

「友達になろうよ」







このページについて
掲載号
週刊チャオ第218号
ページ番号
1 / 4
この作品について
タイトル
―ヒトリ―
作者
レル(リュイ)
初回掲載
週刊チャオ第218号