ヒーローになりたくて 2
「変身、チャオマン」
タロウはポヨを!マークにします。
当たり前です。
医者チャオは繭に包まれてチャオマンになったのですから。
「ダークヒーロー!チャオマン参上!」
医者チャオはポーズを決めます。
「まずい・・・ここはせますぎる・・・ここでトルネードを呼んだら幼稚園全体に被害がでちゃう・・・」
「こりゃいかんですなー・・・チャオチャオパンチ!!」
医者チャオはチャオマンの必殺技、チャオチャオパンチを繰り出します、このパンチは避けられそうもありません。
「うわあ!」
テイルスは少し後ろによろけます。
・・・よろけます?
「・・・ってあんまり痛くないなあ?・・・まさかその変身自体はハリボテか!」
「こりゃいかんですなー、ばれましたか」
テイルスの尻尾が回り始めます。
「絶対にゆるさないぞお!」
尻尾の回転力で自分が回り始めます。
「テイルスアタック!!」
その状態で医者チャオにアタックします。
これは痛い。
医者チャオはこの攻撃で保健室の壁をやぶってどこかに飛んでいきました。
その様子を見ていたタロウはどうやらテイルスに感動したようです。
「すごいちゃお・・・ちゃおもているすみたいになりたいちゃお!」
タロウは大声を出してしまいました。
それにテイルスは気付いたようです。
「タロウ・・・見てたの?」
「うんちゃお!ているすかこよかったちゃお!ちゃおもているすみたいになりたいちゃお!」
「ははは・・・」
テイルスは笑ってごまかすしかなかったのでした。
無論、翌日タロウが「ているすみたいになるちゃお!」といってガーデンの崖から飛び降り、騒ぎになったのは言うまでもありません。
そして、テイルスはたまにチャオガーデンに来てタロウに飛び方を教えているようです。
「ほら!二本の尻尾を回して飛ぶんだよ!」
「むりちゃおー、ちゃおにはにほんもしっぽがないちゃお」
「ははは・・・、そうだったね」
こうして、タロウはチャオマンになるという夢をあきらめ、テイルスになると新しい夢を創りました。
しかし、ヒーローになるという夢は諦めていません。
そう・・・タロウのヒーローはテイルスになったのです。
「じゃあ羽を回して・・・」
「むりちゃお!」
こうして、タロウ達は平和に暮らしていくのでした・・・
おわり