第2話time 時

たくさんの木の実と夢を背負って、俺とレイは旅だったんだ・・・。
*―――――――――――――――――――
ガサッ、ガサッ・・・

ゴール「なんか・・・森なのに森じゃないみたいだな・・・」

レイ「しょうがないよ・・・。ここは時が止まってるのだから。      変わるはずの空も、生まれるはずの生命も、私達にはない。」

レイと村を出てから数時間が経って、夜になる気配はない。

それでも俺達はただひたすら歩く。休んでいて、ミックスやベリ子と

すれ違いになるのと、あの男とハチあわせするのだけは避けたい。

レイ「ハァ・・・ハァ・・・」

ゴール「レイ?」

レイ「ううん・・・何でも・・・ないの」

ゴール「つかれているのなら無理するなよ?」

レイ「う・・ん、、ぐっ・・・あぁっ」

ゴール「レイ!?大丈夫か?本当に・・・」

倒れかけたレイを支えながらふとレイを見ると、

黄色の体色からすこし紫に変色しているのが分かる。

ゴール「レイ・・・この色・・どうしたんだ?」

レイ「・・・何でも・・・な、」

ゴール「何でもなくないだろ!?何が起こっているんだ!早く手当て
    しなきゃ!」

そういうと俺がバッグの中からチャオの実を取り出す。

このチャオの実はスキル(能力)が上がるだけじゃなく、

多少の治療効果もある。いわゆる「バンソウコウ」だ。

ゴール「レイ、大丈夫か?早くこれを・・・」

ドカッ!!

ゴールの片方の羽に剣が突き刺さり、折れた。

ゴール「ぐあぁぁっ!!・・れ、・・い、、、?」

レイ「ごめんなさい・・・ゴール君。」

レイは不適な笑みを浮かべると、もう一突きしてきた。

ゴール「ぐあ゛あぁ・・・う・・ぅ・・・レ・・ィ・・・?」

コロン、とチャオの実が落ちると同時に、ゴールがうつぶせに倒れた。

レイ「ふふ・・・」

レイが黒い霧に包まれると、ダークカオスの男に変わった。

ゴール「ぉ・・前・・・!」

シオン「オマエじゃない。俺の名前はシオンだ・・、レイなんていうチ    ャオは実在しない・・俺が殺したチャオの中でいたがな。      ・・・さぁ、これで冥土の土産ができただろう?」

ゴール「な・・に・・・ぃ!?」

シオン「・・・・死ね」

シオンが剣を振り下ろそうとした時。

ガキン!

音が響いた瞬間、シオンの剣がはじかれた。

シオン「なに・・?」

???「ゴォールゥ―――ッッ!!」

???「いっつも勝手にいなくなって…探すの大変だったんだかラ!」

ゴール「・・・ミ・・・クス・・・ベリ・・子ぉ・・・?」

ミックス「ゴールにバカっていいたいところだけど・・・本当のバカは
     そちらの方のようね?この前はドーモ!」

ベリ子「もお!ベリ子にもカリができちゃったヨ!早く片付けヨる!」

シオン「ちぃ・・・」

ミックス「さぁ、どうするの!?」

ミックスがシオンに剣を向ける。

シオン「クズが・・・覚えてろ」

そういうとシオンは黒い煙と共に消えていった。

ベリ子「あぁ!逃げるんじゃないヨ!!」

ミックス「待ってベリ子!今はゴールの手当てをしなきゃ!」

レイはシオンに殺されて、レイはシオンで、ミックスとベリ子が
見つかって・・。たくさんのことが1度に起きて、俺は時の流れぬまま、意識が遠くなっていった・・・。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第180号
ページ番号
5 / 5
この作品について
タイトル
Happy*Music~オルゴール~
作者
あっこ
初回掲載
週刊チャオ第179号
最終掲載
週刊チャオ第180号
連載期間
約8日