『月光のメイド』1
彼女は守るために存在している
守るべき時、月の光はいつでも彼女を照らしていた
そして、彼女はこう呼ばれた・・・・・
『月光のメイド』
第一話「月光のメイド」
季節は春。4月である。
ここはチャオの森。
人に捨てられたりしてくる、チャオの国でもあった。
そのチャオの森は、チャオが作った街、平原、火山など人間にとっても広い森であった。
そのチャオの森の『チャオティックルーイン』という街の北の森の奥で、あるチャオが逃げていた。
???(1)「はぁ、はぁ・・・・・。」
その森の中で、一人のチャオ(HSS型)は走っていた。
ダーク1「おい!どこいきやがった!?」
ダーク2「落ち着け・・・しかし困ったな。これでは取引が無効になってしまう。」
その森の中、走っているチャオの後ろの方で話し合いをする3人のダークチャオがいた。
ダーク3「とにかく、こっちにきたのは確かだ。探すぞ。」
そういって、3人はまたあるダークチャオを探し始めた。
やがて、走っていたチャオ・・・・・僕は、森を抜けた。
???(1)「ぜぇ・・・ぜぇ・・・・・?」
僕は目の前のある建物に驚いていた。
???(1)「・・・なんだ・・・・・こんなでっかい家始めて見た。」
目の前には大きな屋敷があった。
屋根は赤く染まり、壁は白かった。
鉄格子でできた入り口の先に玄関の扉があり、そこまで行く道の周りは庭になっていて、いろんな植物、花が咲いていた。春の季節のせいか、桜が咲いていた。
まるで、人間の貴族が住むような家だった。
???(1)「とにかく逃げないと危ない・・・この家に逃げ込もう。」
そう思ったチャオは、玄関にあるインターホンを鳴らした。これもチャオの森では珍しい。
???(2)「どなたでしょうか?」
鳴らしたところから、声が聞こえた。
???(1)「助けてください!人に追われているんです!このままでは殺されてしまうかもしれません!」
そう逃げてきたチャオは叫んだ。
しかし、それ以来返事は返ってこなかった。
悪戯かなんかと思ってしまったのかもしれない。
そう思っていたが、向こう側にあった玄関の扉が開き、あるチャオがでてきた。
そして、こちらに近づいてきて鉄格子の入り口を開けた。ぎしぎしと音が鳴る。
???(2)「とにかく、屋敷の中にお入りください。」
と近づいてきたチャオがいったが、そのチャオを見て更に僕は驚いた。
そのチャオはメイド服をきていたのだ。
普通のチャオなら、服を着ることもありえやしないのに、そのチャオはメイド服をきていた。
しかし、NNN型の普通のチャオであった。
そうして、言われるがままに僕は屋敷の中に入っていった・・・警戒をしながら。
屋敷の中は、やはり人間が住んでいるかのように広かった。
???(2)「申し遅れました。私はこの屋敷のメイド、『メルト』と申します。」
その???(2)の名は『メルト』というらしい。
そして、僕の自己紹介もする。
???(1)「僕はジェイドといいます。」
メルト「ジェイド様ですね。お嬢様がおよびなのでこちらへ。」
ジェイド「お嬢様?」
メルト「この屋敷の主人でもあります。名前は『フィル』様と申します。」
ジェイド「はぁ・・・・・。」
なんか不安になってきた。
メルトさんについていく途中にある廊下を見ると、一人のチャオが倒れていた。
・・・・・ますます不安になってきた。