第8話
うーうー
チャオはあどけない顔でそんな事を言っている。
可愛いな…よしよし。
…!?
チャオを撫でた途端、頭がハートになった。
いや、正確には頭ではない。
頭の上に浮いている、ぽよぽよした黄色いものがハートになったのだ。
チャオは安心したような顔をしている。
これは…チャオが安らいでるのかな…?
僕がそんなことを思っていると、チャオが突然腕の中からするりと抜けてハイハイしだした。
チャオの向かう先には木の実が。
チャオはそこへたどり着くと、おいしそうに木の実を食べ出した。
一口ずつではあるが、完食した。
「おお。チャオは残さず食べて偉いな」
啓作はまたチャオを撫でていた。
ハートになっているぽよぽよを見ながら、ふと啓作は思った。
チャオはチャオと呼んでいいのだろうか、名前を付けるべきなのではないのか、と。
「おいで」
僕はチャオを抱き上げて、幼稚園へ足を運んだ。
−−−続