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―ようやく・・・全てが終わると思ったのに・・・

―まさか・・・『アイツ』が・・・

―あぁ・・・始まりはあの時だった・・・



荒廃した世界、ソニック達が活躍した時代から何百年経っただろうか。
人々は貧困で飢え、まともな生活ができる人はこの世界に住む人の半分程度だ。
昔はココの辺りに高層ビルが何個もあったらしい。
・・・今はそんなものは見当たらない。
強いて言うならこの崩れたガレキがそれに当たるのだろうか。

『最近・・・チャオ・・・凍っていく・・・目撃・・います』

今の時代にはほとんど無い、テレビだ。
ノイズが入って少し聞きにくい。
それに今の時代にはアナウンサー等はいない、機械入力で延々と言葉を繰り返しているだけだ。
それにしても最近チャオ凍っていく・・・?
どういうことだろうか、俺は自分のチャオ―エースに問うてみた。

「おいおい・・・カイト、そんな事もしらないのか?ココ最近チャオ達が凍っていくのを目撃した人が大勢いるそうだ」


どういう事だ?説明をされてもイマイチ理解できない。

「要するに、チャオ達が凍っていって大変なことになってるって話しだ、理解できたか」

「うるせぇ」

俺はそういうとテレビの近くによった。
そうするとさらにこんな事が聞こえてきた。

『・・・地球・・・気温・・・年々・・・低く・・・』

地球?温度?低く?
もう何がなんだかわからない。
いっぺんに物事が起こりすぎだ。

「あぁ~!!何がなんなんだ!」

「やっぱりカイトは馬鹿か」

「馬鹿呼ばわりはするな」

カイトの言葉を無視してエースがこう続ける。

「バカイトの為に要してやると」

「今絶対馬鹿って言ったろ」



「地球全体の気温が年々下がってる」

俺はエースの言葉に絶句した。

「このままじゃ数年後には人類滅亡ってこともあるね」

ようやく理解ができた。
チャオが凍っていっている事、地球の気温が下がり始めていること。
そしてどうにかしなければ人類、チャオ共に滅亡してしまうことも。
いや、人類やチャオというレベルじゃない。
生き物全てが滅亡してしまう可能性だってある。

「それにさらに情報を加えるとGUNも何者かの圧力によって動けないらしい」

GUNか・・・

「・・・って何ィ!?」

GUNが何とかしてくれるだろうかと思ったがそうではなかった。
GUNは動けない、じゃあ誰が動ける?町の人か?

「町の人は恐怖で動けないし、他のチャオはボクほど知能は高くない、最後に動けるのは・・・僕たちぐらいか」

「どうしてそうなるんだ」

「でもそうしないと何も始まらない、終わるだけだ」

エースの言葉に何も言い返せなかった。
しかし、町の人もどうにかしようとしているのではないのか?
いや、恐怖で動けないと言っていたか・・・
でも、こう考えているのは俺たちだけじゃないはず。

・・・と、どうこう考えているうちに外に出てきてしまった。
久しぶりだ、外に出てくるのは。
出るのは食材を捕りに行くときだけだからな。
自分の目に見えるのは少しの緑、昔のビルのガレキ、ひっそりと暮らしている人々の小さな家々。

「で、外に出てきたはいいけど、どうするんだ?」

「バカイト、これは適当に旅をしてどうにかなる問題じゃない」

「で?」

「GUNだ。GUNの本部へ向かうんだ」

GUNの本部・・・
ここらへんの荒廃した場所とは違う、一つの街になっている。
人呼んで・・・『楽園』

楽園には上流階級の人が住んでいる。
一番下のこんな荒廃した場所に住んでいるやつはいけない。
入るにしても専用のパスが必要だ・・・

「・・・ん?」

「どうしたバカイト」

「パスはどうするんだ?」

「盗むか借りるかしたらどうだ?」

「いや、なんで他人事なんだよ」

エースはフッっと鼻で笑った。
まぁ、鼻はないのだが。

「別にチャオはパス必要ないし」

「・・・」

コイツはこういう性格だった。
とてつもなく嫌なやつだ。
いっつも人を見下す・・・

「で、まずどうする?」

「食糧は少ししかない、GUNの本部はここからかなり遠い筈だ、とりあえずどこかの町にいって、ある程度食糧や水を確保するしかないな」

「どこかって?」

「そう近くに中流の町はない、とりあえずGUNの本部がある北に向かうしかないだろ」

こうして俺たちは北へ向かうことになった。
途中で餓死しなければいいのだが・・・
不安は募るばかりだ・・・

このページについて
掲載号
週刊チャオ第306号
ページ番号
1 / 6
この作品について
タイトル
freezing world
作者
DX(DXチャオ)
初回掲載
週刊チャオ第306号
最終掲載
週刊チャオ第313号
連載期間
約1ヵ月19日