その19 エンディングと後書き
スペースコロニーアーク 研究所跡地
扉が開き、中から現れるソニック。
「シャドウは?」
ソニックは黙って顔を小さく横に振り、渡したのは、腕輪
シャドウの―――
ルージュが問いかけます。
「ねえ? 彼は本当に…
ジェラルドが作った復讐の道具…だったのかしら」
「…ヤツはヤツさ
命をかけてあの星を護ったハリネズミ
シャドウ・ザ・ヘッジホッグさ…」
「そうね…」
「お前ら…この後どうすんだ?」
少年が聞くのはカラアゲとロッカクのこと。
「この後は…ソニックにチャオガーデンへつれて帰ってもらうちゃお!」
「…そうか。実はこの後ほかにも五つぐらい、遠足の計画があってな。
一緒に行かないかと思って。」
「…そのまえに、ガーデンのお友達に十万リングの件でお礼を言っておかないといけないちゃお」
「…わかった。次の遠足の計画は、無期限に延期しよう。
今度また会うときのために、取っておくことにするよ。」
「今度はガーデンのお友達をめいっぱい連れてくから、よろしく頼むちゃおー」
「幼いワシにとって、ジイさんはまさにヒーローじゃった。
子供心にいつかはジイさんのような科学者になる事を夢見たもんじゃ…」
…じゃが、ジイさんは本気でワシらを滅ぼしたかったんじゃろうか?」
「さあね~
ただ言える事は、僕たちはやった!って事だよ!」
「そうじゃな…」
「それで、ロッカクもガーデンに帰っちゃうのか?」
「ん~、やっぱり勝手に抜け出してきたのは、まずかったと思うちゃおから」
「ま、いつでもガーデンを抜け出して来ればいいさ。
この遠足は、いずれ絵本化されるだろうから。それをおみやげにプレゼントしよう」
「絵本化の可能性は、1%にも満たないちゃおね」
「作られた…究極生命体か…」
「どうしたの? ソニック?」
「いやあ、なんでもない!
さあ帰ろう! オレとおんなじ青くて丸い…あの星へ!!」
そして最後に
「ねぇ、結局これって、チャオたちが出た意味なんかあったちゃおか?」
「あったじゃないか。カラアゲがリングを集めて、ロッカクがリングを運んだからこそ、地球は救われたわけだし」
「百歩ゆずってチャオたち出演の意味はあったとして、オマエはどうなるちゃお?」
「僕には遠足のリーダーとして、序中盤を引っ張っていく役目があったね!」
「・・・本当に、これで終わっちゃうちゃおか? もっと大活躍したかったちゃお!
例えばチャオたちがスーパー化して一緒にプロトタイプを倒すなんて展開もありかと・・・」
「いやいや、まだ遠足は終わっちゃいない。」
「???」
「おうちに帰るまでが遠足なのだ!!」
THE END
・・・たぶん
☆後書き
チャピルです。
初の完結連載作品「遠足大作戦」如何だったでしょうか。
「遠足」・・・このテーマで、一度は物語を書いてみたいと、思っていました。
チャピルはあの少年と、少し連帯感を感じてしまうような人間です。
遠足って、学習にはまったく関係がなさそうに見えるのに、全国の学校で行われているんですよね。
学校行事の中でも、こんなにおおらかなものは他にはたぶんないですよ。うんうんうん。
これで終わりかよ、って思われるかもしれませんが、これで終わりです。
ただし、少年やカラアゲやロッカク、彼らはまた、どこかの小説で出てくるかも。
期待しないで期待しててくだせえ。
全体的に見ると、宇宙に行ったり地球を救ったり、なんだか遠足らしからぬストーリーになってしまった気がしますが、いいのです!
少年が遠足だと思っている限り、この出来事は遠足です。
別にそんな哲学的なことを言いたいわけじゃなくて、最後の最後の、屁理屈です(ぉぃ
おしまいに、言い忘れていた感謝。
・天空様
サイト「ゼロムゲン」利用させていただきました。ソニックシリーズのストーリーのせりふが全部収録されているなんて、
すごいっす。おかげさまで、執筆の際、ものすごく楽をすることができました。ありがとうございます。
・ぺっく・ぴーす様
インタビューのときはお世話になりました。実はあの時点では、遠足ってことしか決まってなかったんですが(ぉぃ
あそこで宣伝させてもらったおかげで、ようやく「書かないと」って気になりました。ありがとうございます。
・ホップスター様
某チャットでの議論のおかげ、やとこさ連載にする決心がつきました。あのあと3日間ぐらいで書ききれたのも、
何かパワーをもらったからではないかと、てきとーなことを言っておきます。ありがとうございます。
次回作はいつになるかわかりませんが、とりあえず、聖誕祭には何か出せます。
それではまた、チャオ小説の世界で
ものぐさチャオ作家? チャピル