第百二十八話 破壊の塔の掟
フラッシュの一撃が決まり
辺りは一瞬静かになった
だが、まだ機体は立ち上がってきた
グラウス「まだやるのかよ!?」
ドウル「ハァ・・フゥ・・かたな・・きゃ・・ゲホッ」
チャカ「何がいいたいの~?」
ドウル「かたなきゃ・・こ、殺されるんだよおおおおお!!」
周りの皆は、ドウルの発言に驚き攻撃をしようとするも、する気が起きなかった
グラウス「どういう事だ!?ドウル・・・」
グラウスが質問するも、ドウルには聞こえてないようだった。
ドウルはグラウスを手で掴んだ。力が入っているのでグラウスは掴みつぶされそうだった
だが、グラウスは問うのをやめない
グラウス「ドウル・・殺される・・って、どういう・・事・・だ・・!」
ドウル「勝たなきゃ・・勝てないと判断されたら、その場で殺される・・それが、ここの掟だ!」
フラッシュ「!!」
リカバー「・・何だって・・!!」
チャカ「・・・・・・」
グラウス「でも・・俺達だって勝たなくちゃ、メギドへとたどり着けない!だから・・だから!!」
ドウル「!!」
グラウス「俺はお前を踏み倒してでも進む!俺達はメギドへたどり着く!」
グラウスは手から抜け出し、空中で剣を構えた
ドウル「や・・やめて・・くれ・・!死が・・死ぬのが・・怖いんだ・・・!!」
グラウス「・・すまない。ドウル・・」
そういいつつ、グラウスは剣で、機体の脳天から、思いっきりぶっさした
ドウルの操縦席は胴体にあったようだが、機体は動かなくなった
ドウル「うう・・!!すべてをまとめるブレインメモリーが破壊された・・!!」
グラウス「これでもう戦えはしないだろう・・」
ドウル「まだ・・まだだ!まだ終わっちゃいない!体がある・・!」
グラウス「そのポンコツから降りたら世界最弱だろ!諦めろよ・・!」
ドウル「まだ・・ま・・だ・・」
メギド「見苦しいぞドウル。諦めたらどうだ」
ドウル「!!」
グラウス「メギド!?」
どこからともなく、メギドの声が聞こえてきた
メギド「貴様はもう終わった。戦ったところでそいつらには勝てん。無駄な時間を過ごすな・・」
ドウル「メギド様!まだチャンスを・・・」
メギド「ジ・エンドだ。死ね、使えん部下よ!」
ドウル「う・・ウワァアアアアアアアア!!」
メギド「ライフ・クラッシュ。」
ドウル「ウァッ・・・」
次の瞬間、ドウルは繭に包まれ始めた
グラウス「ドウル!!!」
ドウルは繭の中でもがき苦しんでいる
必死で何かを喋ろうとしていた
ドウル「グ・・ラ・・ウ・・ゲハッ!!」
グラウス「悪かった・・すまないドウル・・許してくれ・・」
ドウル「ヒト・・ツ・・オシエ・・」
チャカ「何か教えてくれるらしいの~!」
ドウル「メギ・・ハ・・・」
フラッシュ「・・メギド?メギドのことチャオか?」
ドウル「アル・・ヒ・・トツゼン・・カワッ・・タ・・」
その瞬間、グラウス一行は驚きを隠せなかった
ここからドウルの説明は自分が解説しましょう!
グラウス・・・一つ教えよう
メギドは、ある日突然変わった
入隊して日の浅い俺だが、
俺が入隊する以前は目的が180度違う組織だったようだ
『この世界に平和をもたらそう』
それが目的だったようだが
ある日を境に変わってしまった
メギドにはもう一人の・・・・
と、ここまで言い残してドウルは消えた
グラウス「そう・・だったのか・・」
フラッシュ「メギドにはもう一人の、この後は!?」
チャカ「ようするに、本当は優しいチャオだったの~?」
リカバー「ある日を境に・・変わった?」
グラウス「・・・行こう。」
グラウスは、腕で目をゴシゴシと拭いてから剣を背中に背負い、歩き始めた
フラッシュ「グラウス・・」
背を向けながらも、グラウスは言った
グラウス「俺達が背負っているものは大きい。チャオの命、メギドを倒す信念・・。」
チャカ「・・うん」
グラウス「必ず、メギドを・・倒そう。必ず。」
グラウスは再度目を拭いて、次の階への一歩を踏み出した