第1話

僕は 真っ黒なチャオだった。名は ラルヴァ。
生まれつき 右目が大きく 右目だけは何故か 黄色く光っていた。

左目は 細くて 鋭い目つきで
左から見られると よく 美少年とも 言われるほどだった。
でも 右から見られると 化け物 と 必ず言われた。

僕はいじめられていた。
見た目が悪ければ中身も悪く見える。誰だってそう思わないかい?

いじめられるのが当たり前だと思っていた。
チャオヴェント小学校。僕はそこにいた。ちなみに6年生。

ここは名門学校で、頭がよほど良くなければ入れない。僕は頭ならいいのだ。

しかし、いじめはひどかった。
頭がいいだけあって、先生に見つかるような場所で堂々といじめたりはしなかったが、陰口を叩かれ、僕が触ったものには ラルヴァ菌がついたと言われ 触ろうとしなかった。

もう卒業か やっと開放されるよ でも―
僕を受け入れてくれる中学校など あるのだろうか・・・


すると僕はネットで、夢のような中学を見つけた。
フラスプ中学校 世界で一番友情が豊富な中学校
建設してから一度もいじめナシ


そうだ ここに入ろう  でも―
僕なんかがいったら 皆驚くだろうか
でも 今までよりマシだ やろう 入ろう


しかし入学の壁は高かった。
人間界でいう東大なみに学力が高くないと入れない。それがフラスプ中学校。

でも努力した。僕は受かった。
成績一位。優秀。

ついに入学式

僕はやたら大きく気持ちの悪い右目を隠そうとしなかった。
このときの皆の反応で、この学校が僕の認められる学校化どうか、確かめたかったからだ。

しかし、予想以上、誰も 少しも 陰口を叩いたりせず 笑顔で新入生を拍手で向かえていた。

あれ?

よく周りを見た。そこには、片耳がない者。顔面火傷している者。病気で顔が崩れている者。
僕よりも醜い者がたくさんいた。
ああ、そりゃそうだ。いじめがないんだもの。いじめられていた子は、誰だってここに入ろうとするよね。

1−1 ラルヴァ
僕は今日から 新しい学校生活に挑む

このページについて
掲載号
週刊チャオ第228号
ページ番号
1 / 4
この作品について
タイトル
デビル・アイ
作者
レル(リュイ)
初回掲載
週刊チャオ第228号