~序章~
ここは広大なチャオワールドの片隅にある一軒家。
ここから壮大な物語が始まる事になる・・・
この物語の主人公でもある少年の名は・・・
ジルチャ「・・・伝説の・・・小動物・・・キャプチャーした時の能力は未知数・・・」
そう、その名はジルチャ。彼は今子供には到底理解できそうも無い本を読みふけっている。
ジルチャ「もしかするとここに伝わる洞窟の伝説とも関係が・・・?」
彼はまだ一時進化もしていないが、彼の知識の豊富さには大人でも適わないだろう。
ジルチャ「さて、そろそろ休むか・・・」
ジルチャが本を閉じかけた丁度その時玄関の方から声が聞こえた。
ジルチャ母「ジルチャー、お友達が来てるわよ~。」
ジルチャ「分かった、すぐ行くよ。」
ジルチャが玄関についた時、母の隣に居たのは・・・
アッシュ「よお、ジルチャ。遊びに行こうぜ!」
ジルチャ「うん。行こうか。」
ジルチャ母「気をつけていくのよ。」
ジルチャ「分かってる。」
ジルチャ「今日は何処で何をして遊ぶ?」
アッシュ「そうだな・・・折角だから行ったこと無い所へ行こうぜ。」
ジルチャ「うん、そうしようか。」
そうして二人が宛ても無くうろうろしていると・・・
ジルチャ「ん?あそこはなんだろう・・・?」
彼がそう言いつつ指差したのは、狭いがちょっとした奥行きはありそうな洞窟。
アッシュ「なんだありゃ?何かの巣か?」
アッシュ「もしかすると言い伝えにある伝説の洞窟かもな!」
ジルチャ「さあ・・・分からないけど、」
ジルチャ「今日はあそこへ行って見ない?」
アッシュ「そうだな・・・いかにも何かありそうだ。」
ジルチャ「決まりだね。」
そうして二人は洞窟に足を踏み入れた・・・
アッシュ「しまった、真っ暗だ。」
ジルチャ「懐中電灯でも持ってくれば良かったね・・・ひき返す?」
アッシュ「折角ここまで来たんだ。とことん行ってやるさ。」
ジルチャ「そう言うと思ったよ。」
そうして二人がしばらく手探りで歩いていると・・・
ジルチャの視界の片隅で何かが光を放った。
ジルチャ「ん・・・?今のはなんだろう・・・?」
アッシュ「どうした?」
ジルチャ「ちょっと見てくる。」
アッシュ「おいっ!何を見つけたんだ!?」
ジルチャが光の元に辿り着くと、そこにはかなり高価そうな笛が落ちていた。
アッシュ「綺麗な笛だな・・・」
ジルチャ「!?うわあ!何時の間に!?」
アッシュ「お前が一人で急にどっか行こうとすんだぜ?大人しく待ってなんかいられないっつの。」
ジルチャ「・・・・・・」
アッシュ「おい、きいてんのか?」
ジルチャ「聞いてるよ・・・それよりも今日はこの笛を持ってひき返そうか?」
アッシュ「あ、ああ、もう暗くなってる頃だしな。」
ジルチャ「ふう。外の空気が美味しいな。」
アッシュ「洞窟内はジメジメしてたしな。」
ここで場所は移って洞窟内・・・
???「無いっ!無い無い無い無いー!!!!」
???「苦労して発掘した伝説の笛ー!!!」
????「全く!あんたが大事な大事なあの笛を落とすのが悪いのよ!?」
???「あの時は蛇に襲われたから仕方なかったんだよ!」
????「それよりもこんな洞窟に笛を隠すなんて考えからおかしいのよ!!」
???「うう・・・・・・」
ジルチャ「じゃあ、また明日。笛の事は内緒だよ。」
アッシュ「ああ、分かってる。また明日な。」
ジルチャの長い一日はここでひとまず幕を閉じる・・・
続く