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「警官がここで何をやっているんだ?」
二人組みが先陣を切って突入を試みる。
"吸血鬼"が帽子を取り、素顔を見せる。
「俺が犯人だ。先ほどからこいつを脅しているのだが、何も反応が無い。面倒になった」
警官はそれを聞くと、窓に向けて発砲する。
「[ 必殺!アンドロメダアターーーッッックゥゥゥゥ!!! ]
これで応援が来るっ!!」
「[ あなたは一応僕の先輩なんですから・・・。 ]
終わりです。注射器をこちらに投げなさい。全てを終わりにしましょう」

そして終焉を迎えることになる。
自宅からは大量のチャオのものと思われる血液が発見される。その映像が出回り、街は一時ショックとなる。
何事も無かったかのように、「吸血事件」は幕を終えた。
犯罪の増加は止まり、元の半分以下へと減少する。なんていっても、署長直々に警官の配置を考えた。
やれば出来ると言われている人間の、典型的な例であった。
輸送車のチャオたちはガーデンに放し、解放を止め、チャオだけのガーデンになった。
ここまでは、男が"吸血鬼"に言われたとおり。客観的な態度を装い、警察を騙すことができた。

牢。
チャオの死体に話しかけている、"吸血鬼"の姿がそこにはあった。
気休めになると言い、半ば自暴自棄的な態度を見せた"吸血鬼"に与えられたチャオ。
「とある[ チャオがかぶりもののリンゴをまるのみしてお腹がリンゴの形になったそうだ ]」
「あんなことが起こっているのにも関わらず、[ ハイスピードハイハイチャオの相撲選手権が開かれている ] そうだ」
「なぁ、笑ってくれよ。助けたはずだろう?なぁ、笑って」

全てが終わったことをこの会話で実感し、一日も経たず"吸血鬼"は自殺した。


こうして、チャオに対する扱いが変わった。真の平和であった。
一つ目の鎖は"その事実に気付く"こと。
二つ目の鎖は"その事実に対する"こと。
三つ目の鎖。"吸血鬼"でしか断ち切れない、この鎖。
その正体は、「その事実に対する感情」であった。
仮面をつけているかのような、事実に対し無感情である者は全てを放棄する。
三つ目まで断ち切れば、扉を抜け、迷路を抜け、最後の謎を解いて、広がる銀世界を見ることができるだろう。
その銀世界は、何とかすれば対処できるレベル。
こうして、精神的に進化していく。
人間が、破壊されるものから作り出され、何かを作り出し続けることのできる救世主だと願って。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第223号+ソニック生誕記念号
ページ番号
12 / 12
この作品について
タイトル
「泥酔した吸血鬼」
作者
Sachet.A
初回掲載
週刊チャオ第223号+ソニック生誕記念号