第1章 1 水の星

とある宇宙の片隅に、チャオの星があった。

その星の名は、水の星。

その名の通り、川や海、湖などが多くあり、水はとても綺麗だ。

此処には人間はいない。天敵も少ない。

チャオが住むには絶好の場である。

空気も綺麗で、豊かな文明もあり、知識もあり、平和な星だ。

しかし、50年前・・・。

この星に地球という名の星からやって来たチャオ達がいた。

そのチャオ達は、平和主義のチャオ達に、殺しを、闘いを、悪を教えた。

そして、犯罪が起きるようになってしまった。

毎日のように・・・。

現在は、少しは減ってきているが、まだまだ犯罪者は後を絶たない。

1度覚えてしまった事はなかなか忘れられず、広まってしまうのだ。

そんな犯罪者に、勇敢に立ち向かう者達もいた。


ひろびろ草原―

この草原は、その名の通り広々としていて緑が多い。

そしてその真ん中に、樹齢2000年はある大きな大きな樹があった。

風通りもよく、昼寝などには最高の場所だ。


戻ってひろびろ草原。

樹齢2000年の樹にもたれ掛かり、本を読んでいるソニックチャオがいた。

疾風こと紅月 狼牙(こうづき ろうが)である。

その横には小柄なエイリアンチャオが。

大人顔負けの知識を持つ野村 聖夜(のむら せいや)。

16歳だが、まだまだ子供っぽい。

2人は静かに本を読んでいる。

本を読んでいる2人の前方には、オニチャオとナイツチャオが競争をしている。

ヘラクレスこと天城 龍慶(あまぎ りゅうけい)、希望の鳥こと如月 簾晴(きさらぎ すばる)である。

狼牙 「聖夜」

聖夜 「何?」

狼牙 「お前、俺より2年下なのにもうその分厚い本読破したのか?」

一緒に同じ本を読み始めたのに、もう聖夜は2冊目を読み始めている。

狼牙でもまだ半分は読めていない。

聖夜 「うん。そうだよ」

狼牙 「・・・・・・・・お前には敵わないな」

聖夜は大人顔負けの知識を持っている。


そして競争中の2人組み。

簾晴 「また勝った!これで30勝0敗!!」

龍慶 「くっそおおぉおぉぉぉ!もう1回だ!!」

50メートル走の勝負をしているようだ。

龍慶も諦めが悪い。そんな龍慶に付き合う簾晴も大したものだ。

ピリリリリリリ ピリリリリリリ

この音と共に全員同時に左手を耳に当てる。

左手には超小型通信機が埋め込まれているからだ。

「第1精鋭隊諸君。事件発生だ。
 雷の都(らいのと)、5番銀行に強盗4人組が入った。
 武器を持っているようだ。人質は18人。至急現場に向かうように。
 健闘を祈る」

全員 「サー、イエッサー!」

雷の都―

此処水の星の4大首都の1つ。

ひろびろ草原はその4台首都の中心部にあるのだ。

ちなみに他の首都は、

北 雪の都(せつのと)
南 炎の都(えんのと)
東 雷の都(らいのと)
西 緑の都(りょくのと)

である。

4人は樹齢2000年の樹に入っていった。

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このページについて
掲載号
週刊チャオ第289号
ページ番号
2 / 9
この作品について
タイトル
『第1精鋭部隊』
作者
カオスソーサラ(メガライア)
初回掲載
週刊チャオ第289号
最終掲載
週刊チャオ第290号
連載期間
約8日