~のほほん・チームVSチーム・アクアスカイ~

『いよいよ準決勝でっす!』 ラフィリー
『まずはのほほん・チームVSチーム・アクアスカイでっす!』 レフェリー
『両チーム、リングの上に登ってくださいでっす!』 ラフィリー
6体のチャオはリングに登った。オチャは飴をなめていた。
「オチャ、どこから持ってきたの?それ。」 ブルー
「あそこ。」 オチャは客席の方を指さした。
「???」 ブルー
「レキリュがくれた。」 オチャ
ブルーはあっそ、とつぶやいた。そのやりとりをアクアスカイの3人はあきれてみていた。メロンはいつものこと、って感じでアクアスカイを見ていた。フォークがメロンに近づいてきていった。
「あいつ(オチャ)はいつもああなのか?」 フォーク
「うん。」 メロンはこともなげに言った。でも内心自分に気づいてくれてよかったとか思っていた。いっつも気づかれてなかったから、伏兵状態だったのだ。前にこんなことがあった。
~メロンの回想~
「おい、3対3って言ったのに二人かよ。」 どっかのチャオは言った。
「ちゃんといるだろ?3人。」 タンタンは何を言っているんだ?という感じで言った。相手のチャオ達は見渡した。それでもメロンがいることに気がつかなかった。
~回想終わり~
メロンは内心気がついてくれたフォークに感謝しながら言った。
「もうすぐ始まるみたいですよ。」 ラフィリーがそわそわしてるのを見ていった。
「ああ。」 フォークは元の位置に戻った。
「オチャ、そんな物くわえてたら危ないよ。戦いなんだから。」 ブルー達はまだあのやりとりを続けていた。オチャは渋々その大きな渦を巻いたペロペロキャンディーを取り出し、レキリュに向かって投げた。
「あずかっといて。」 オチャが投げたキャンディーはレキリュの所に届いた。50メートルほど距離があったのに。
アクアスカイのチャオ達は、素直にオチャの投げるチカラに感心した。
『試合開始でっす!』 ラフィリー
試合開始の合図とともにゼロは走り出した。オチャ達の周りを青い風が包む。メロンとブルーはなんだか頭が痛くなってきて、頭を押さえた。
ブルーはオチャを見た。オチャは楽しそうに青い風の方を見ていた。
ゼロはそろそろ大丈夫かなっと思ったので叫んだ。
「スカイ・ビーム!」 青い風の中から空色のビームが何本も飛び出した。すべて真ん中に向かっていく。それを見たオチャはシールドを出した。
「ミラー・スティック!」 オチャは叫んだ。
シールドは鏡になった。鏡でビームは跳ね返った。でもゼロには当たらなかった。すべてなぜか上で飛んでたフォークとウェムに当たった。
『うわっ』 フォークとウェムは撃ち落とされて青い風の真ん中、つまりオチャ達の所に落ちてきた。あまりダメージはなかったけれど青い風でぐるぐるになった。
ゼロは突然止まった。青い風は数秒後に止まった。
立っているのはオチャとゼロだけになった。
「なんでフォークとウェムは倒れてるんだ?それになんで君には僕の‘ブルー・スピード’がきかなかったんだ?」 ゼロ
ただ単にオチャがぼーっとしてたからきかなかっただけだったりする。
「・・・‘ぶるー・すぴーど’って何?」 オチャ
 ゼロのオチャに対する評価‐たぶんバカかぼーっとしてるやつ。
「・・・オ・・チャ・・試合中・・・だ・・攻撃・・し・・ろ」 ブルーはぐるぐるして気持ちが悪くなって動けなくなっていた。
「うん!いっくよー!カマイタチ!」 オチャが叫ぶと、手からキイロイ風が出てきた。風はゼロにまとわりつき、斬りつけた。なんどもなんども。ゼロは倒れた。でも血(体液?)は出ていなかった。キイロイ風はオチャの所に戻ってきた。そして止まった。
キイロイ風の正体は3匹のキツネのような物だった。普通のキツネと違うのは手が変わった形をしているところだ。
一匹目は手が棒のような形になっていた。
二匹目は手が鎌のような形になっていた。
三匹目は手が刷毛のような形になっていて壺を持っていた。
「ありがと、フォール、ザン、ドゥル」 オチャは三匹に話しかけた。
『きゅる~!』 三匹は短く鳴くと消えた。
『の、のほほん・チームの勝ち!』 あっけにとられていたラフィリーはあわてて言った。
オチャは微笑むとレキリュの所にキャンディを取りに行った。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第115号
ページ番号
31 / 55
この作品について
タイトル
小さな話
作者
バロン
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
週刊チャオ第124号
連載期間
約4ヵ月