~16話その3・大きな町~

~オチャとブルー~

オチャの視点

今日は、彼と別の世界にお散歩。楽しみ(♪・音符)。
ここがなんて言うところなのか僕は知らないけど、たくさん大きな生き物がいて、たくさんチャオがいて、たくさん大きな建物がある。
僕は、彼とはぐれたらいやだから、彼の手をつかんだ。そうしてやっと気がついた。彼は、いつもと何かが違った。ブルーは気にしてないみたいだった。(ブルーの仕業だし。)
ブルーはここは‘こんくりーと・じゃんぐる’なんだって言ってた。
変な名前。
彼は、くれーぷというものをかってくれた。甘くって、かりかりしてて、どろっとしてた。おいしかった。
ばななとちょことかすたーどという物が入っているんだって。
しばらく歩いていると、大きな門があった。僕は入った。そうしたら怒られた。
ニュージョーケンがいるんだって。でもチャオは飼い主さんが券を持ってれば入れるって言ってた。
彼は別に飼い主って訳じゃないけど。
ブルーが彼に働きかけて券を買わせた。
門の中にはいろんな物があって、いろんな大きな生き物がいて、いろんなチャオがいた。
僕らは、じぇっと・こーすたーというのに乗った。ぐるぐるしたり、ビューって落ちたり、かたかた登ったりした。
楽しかった。彼は叫んだりしてて、半泣きになってたけど。ブルーは何か笑ってたし。
こーしー・かっぷというのにも乗った。
いっぱい回した。彼は、よったって言ってた。
いっぱい遊んで楽しかった。

ブルーの視点
今日は彼とお散歩。組み合わせは僕がオチャを観察できるし、迷子にするのを防止するためだったりする。あー楽しみだ。
それにしても、たくさん生き物がいる。こんなにたくさんの生き物を見たのは初めてだ。
たくさんビルとかたってるし。まさに‘コンクリート・ジャングル’ってやつだ。
ここはこの世界では大きくて、人口密度が高い方らしい。高い方、ってことは、もっと上があるってことだ。・・・考えたくもない。
はぐれたらいやだから彼の手をつかんだ。オチャもつかんでいた。オチャの表情からするに、彼が姿を変えたことに今やっと気がついたようだ。・・・やっぱ鈍い。
クレープという物をかってもらった。おいしかった。
しばらく歩くと大きな門があった。僕がその門とオチャを観察していると、オチャはいきなり入っていこうとした。そこにいた生き物に怒られた。飼い主が入場券を持っていれば入れるそうだ。彼は別に飼い主って訳じゃないけどかってもらった。面白そうだったし。
門の中には、たくさん生き物がいた。あといろんな物があった。
一つもって帰りたいと思ったけどほっといた。
ジェット・コースターというのに乗った。いわゆる絶叫系らしい。面白かった。特に彼とオチャの反応が。
あと、コーヒー・カップというのに乗った。真ん中のやつを回すと乗り物が回ると言うことに気がついて、めちゃくちゃ回した。
楽しかった。彼は、なんだかはきそうな顔をしてたけど。
他にもいろいろ乗ったけどそれは省いておく。
なんだか周りの生き物が彼に注目していた。その辺のチャオに聞いてみたら、彼はかっこいい、という部類にはいるそうだ。ちなみに、オチャのことを聞いてみたら、かわいいという答えが返ってきた。所変われば品変わるという言葉があるが、僕は所変われば評価変わる、のような気がした。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第120号
ページ番号
43 / 55
この作品について
タイトル
小さな話
作者
バロン
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
週刊チャオ第124号
連載期間
約4ヵ月