【えぴろおぐ】

<エピローグ>


死闘から数日後、月から調査団が地球に派遣された。
だが、推定数億匹はいたはずのチャオの姿はどこにも無かった。
当初は「地下に逃げたか」とも言われたが、チャオについてのとある資料が発見され、謎は解けた。


そもそもの発端は、1匹のチャオの遺伝子異常からだった。
飛びぬけた知能を持ったそのチャオは、やがて人間に不信感を抱き、理想の世界を造ろうと計画を実行に移した。

究極に自由で平等な世界。それがそのチャオの目標。

それを実行するために、そのチャオは自らのクローンを大量に生み出し、彼らで世界を占領したのだ。
そう、実は、人間と同時に、従来のチャオも駆逐していたのだ。
幸い人間は月に逃れたが、従来のチャオは人間からクローンと同一視され敵視され、―――滅んだ。

地球を自らのクローンで埋め尽くした彼が次に行ったのは、巨大なコンピューターシステムを構築し、そのシステムに全てのクローンチャオをリンクさせたのだ。
そのシステムの名は、『デスティニー・リンク』システム。チャオがとる行動等を全て均一化させるものだ。

全てが同じチャオ、同じ行動。―――こうすれば、究極に自由で平等になる。だが、笑顔はない。


そう、その飛びぬけた知能を持ったチャオの名こそ、ディオス。

そして、オリジナルが死ねば、デスティニー・リンク・システムによって全てのチャオが死ぬ。・・・そういう事だったのだ。



数ヶ月後、人間の地球への帰還事業が始まった。
3人の少年少女の無茶なお願いから始まったこの戦いは、人間の勝利によって幕を閉じたのだ。
3人は英雄になり、中でも青村は一家揃って麗族として認められることになった。


・・・だが、彼女はそれを辞退した。自分は平民のままでいいと。
言い分はこうである。
【青村】「なんというか、『平民癖が抜けない』ので・・・それに、地球に戻れたんですから、麗族も平民も関係ないでしょ?」

この発言は世界中で話題となり、これがきっかけで麗族と平民の階級が撤廃されることが決まった。



さて、春野と山中もマスコミから逃れ、今は3人で仲良く同じ高校に通っている。
相変わらず青村は春野家でメイドをやっているが、これは彼女が望んでやっていることだ。どうやらバイト感覚らしい。

【春野】「やべっ、遅刻だ遅刻っ!」
【青村】「あわわわ、ごめんなさいい!目覚ましをセットし忘れてしまいました~!!」
と、2人揃って家を出る。そこに待ってるのは山中。
【山中】「何やってるの!?遅いわよ!」
【春野】「悪ぃ、寝坊しちまって・・・ん?もしかしてお前、わざわざずっと待ってたとか?」
【山中】「な、何言ってるのよ!アンタバカぁ!?じゅ、授業の準備が手間取って遅れただけなんだからねっ!」

【青村】(だからツンデレって言われるんですよ・・・素直に認めればいいのに。)
こればっかりは、地球奪還みたいにすんなりとはいかなそうである。

そういう事を考えながら、青村は2人の少し後ろを歩いていた。すると。
【青村】「・・・ん?」
ある「存在」に気がついた。

【春野】「どした?」
【青村】「ねぇ、あれって・・・」

彼女が指した方向には、水色の小さな生き物が。・・・そう、チャオ。
【山中】「チャオ!?滅んだはずのチャオがなんで!?まさか、クローンがまだ・・・」
【春野】「いや、コイツは生まれたてのチャオだ。ってことは、まさか・・・!」

【チャオ】「ん~?」
そのチャオは、3人の前で首を傾げ、ポヨをハテナマークにした。

                                <完>

このページについて
掲載号
週刊チャオ第259号
ページ番号
5 / 5
この作品について
タイトル
地球奪還大作戦!!
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第259号