第一話・二人の朝

ガラスごしながら晴れ渡る空に太陽の光が見え始め、
今日もまた朝を告げています。
ここはステーションスクエアにあるチャオガーデン。
普段はにぎやかなこの場所も今はひっそりとしています。
ですが、時間がたつにつれ太陽の光が
ガーデン全体に差し込んできました。

おや、朝日を浴びて一匹のチャオが起きだしてきました。
そのチャオは、みんなから「ティル」と呼ばれています。
みんながある人の名前をとってつけたようですが
ティルにはよくわかりません。

ティルは、昨日「無愛想だけど優しい彼」が
帰りぎわにおいていってくれた
四角い実を朝ごはんにすることにしました。
薄い黄緑色のその実はおなかがすいていたせいもあり、
とてもおいしそうでした。
早速ティルは、一口「カプリ」。

・・・どうもお口にあわなかったようです。
ティルは木の実を放り投げてしまいました。

「コツン!」
ティルの投げた木の実が何かにぶつかりました。
さっきまで寝ていたキャスが頭の上に渦巻きをつくって
不満そうな顔をしているところを見ると、
どうやら木の実はキャスにあたったようです。

キャスはティルよりも何歳か年上のチャオです。
そのせいもあってか、知らんぷりしようとした
ティルのやったことはおみとうしのようでした。
でも、知らんぷりしようとしたティルのしぐさがおかしくて
キャスは笑い出してしまいました。
つられて笑う振りをして、ティルも
ばれなっかたことを喜びました。

こうして今日も二人のチャオの生活は始まります。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第103号
ページ番号
1 / 16
この作品について
タイトル
チャオ×チャオ
作者
HEPA
初回掲載
週刊チャオ第103号
最終掲載
週刊チャオ第124号
連載期間
約4ヵ月28日