第27話 ニンニンの過去 その②

☆前回のあらすじ☆
チャオリン達の前に現れたダグルチャオの一団。
しかし、後から来た2人、チャフィールとチャオハート、
その2人のうち、チャオハートを見て動揺するニンニン。
ニンニンとチャオハートのあいだに何があったのか。
そして、チャオハートは語りだした・・・


チャオハートが話したのは、次のようなものだった。
チャオハートとニンニンは互いの任務のことで、よく対立することが多かったらしい。
ニンニンが貴族チャオの護衛を引き受けると、チャオハートがその貴族チャオの暗殺の任務を引き受けたり。
そんなことがしばらく続いたある日、チャオハートは、ニンニンに、決闘状を送りつけた。
ニンニンは、当然戦いに応じて決闘することにした。
そして・・・・・・・・・・・・・・

チャオハート 「そして俺は、ニンニンにこの傷をつけられた・・・ってことッス。」

チャオハートは、自分の右腕の傷を見ながら言った。
しかし・・・

チャオリン  「それってただの・・・・・・」
チャミダマル 「逆恨みって言わねーか?」

ぴっし。
チャミダマルの一言に、その場の空気が、完全に凍りついた。

チャオラン  「あ、それあたしも思ったー。」
チャイン   「だって、なあ。」
クレイティア 「うむ。闘いを挑んだのがお前のほうなら・・・」
ディスケンス 「とーぜん、それは逆恨みです。」

次々とチャオハートに言いまくる一同。


ライトフォース「まさか、そんな奴がダグルチャオ様に仕えていたとは。」
チビッチャ  「ホント、心外だっち!」
クレイサー  「一体今まで何やってたんだよ。」
チャチャ   「サイアクな奴だフィンな!」
チャフィール 「そーですよぉ、みにくいですよぉ、チャオハートさぁん。」

本当はチャオハートにとっては味方のはずの5人も口々に言う。
うわ~、孤立してるな~。

チャオハート 「ぐ・・・・・・い、いーんだっす!だって、だって・・・・・・
        怪我をさせた奴が悪い!!」

       『だからそれが単なる逆恨みだっつってんじゃん!!!』

チャオハートのムリヤリな言い訳にあたし達
―――もちろん敵方の5人も含めて声がきれいにハモった。


チャオハート 「う・・・・・・と、とにかく、行くッスよ!!」

だっ!
一方的に言い放ち、ニンニンに向かって走り出すチャオハート。

ニンニン「な、ちょっ・・・・・・」

がきぃぃん!
なに!?
チャオハートの一撃を、小太刀を抜いて受けるニンニン。
しかし、チャオハートは素手でニンニンの小太刀に攻撃を仕掛けたのだ。
当選小太刀の原料は鉄類である。その小太刀で攻撃を止められたのだ。動揺するのもうなずける。
―――――ん・・・・?
あ!よく見たら、ニンニンはチャオハートの攻撃を小太刀の『腹』の部分で止めてる!
だからチャオハートが平気な顔をしているのか。

チャオハート 「でぇりゃぁ!!」

攻撃を続けていたチャオハートは、その場で反転、ニンニンへ回し蹴りを仕掛けた。
チャオハートの放つ回し蹴りをニンニンはなんとかかわし、そのスキを突いて小太刀を振るう。
しかし、

チャオハート 「遅いッスよ!」

チャオハートはニンニンの振るった上段からの攻撃をかわし、ニンニンのふところへ飛び込む。

チャオハート 「マシンガンパンチ!!」

ががががががががが!!
チャオハートの放つパンチの連打をまともに受けたニンニン。
ま、まずい!

ニンニン   「が・・・・・・・・・・・」

バランスを崩し、ニンニン倒れ・・・・・
!!!

ニンニン   「忍法分身!!」

ヴン!
ニンニンは、地面に手をつき、立ち上がりざまに分身をした!
そして、チャオハートを挟む形で2人のニンニンはチャオハートと対峙する。
さすがのチャオハートもこれには動揺をして、一瞬動きが止まる。
しかし・・・・・・
―――ふっ・・・・・・
チャオハートは笑った。
勝ち誇ったかのように・・・。

下へ続く。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第34号
ページ番号
36 / 40
この作品について
タイトル
チャオ‘ズ・ベンチャー
作者
LOCK
初回掲載
2002年7月10日
最終掲載
週刊チャオ第45号
連載期間
約6ヵ月5日