【第11話】
町からしばらく歩いた所・・・
大輔「ところで三番隊の基地ってどこにあるんだ?」
バルク「ここから南南西の方角に約50km」
明雄「遠っ!」
ルセア「大丈夫です。確かこのあたりには・・・」
マイン「あった!」
マインが指を指した(っぽい)方向には、小さな小屋があった。
彩香「あれは・・?」
バルク「あそこにはな・・・フフフ・・・」
マイン「とにかく急いで。」
大輔「お・・おう。」
【小屋】
バルク「お~い!バルクだ!いるかぁ~?」
暗い部屋に向かってバルクは誰かを呼んだ。
???「バルクか・・・久しぶりじゃな・・」
すると、中からよぼよぼの年老いたチャオが出てきた。
彩香「・・・誰?」
バルク「俺のじぃちゃん。」
大輔「へぇ~この人(?)が・・・ってぇぇぇぇ!!!?」
彩香「確かにいきなりすぎじゃ・・・」
ヴァル「人間か・・・なつかしいのぅ・・・昔はこの地にもたくさんに人間がいたが・・・もうほとんどいなくなってしもうた・・おっと申し送れた、わしはヴァルじゃ。ただの老人じゃよ。」
大輔「初めまして、俺は清水大輔って言います、で、こいつが春川明雄、そしてこっちが月山彩香です。」
二人「初めまして。」
ヴァル「初めまして。」
ヴァルは老人らしい笑顔を浮かべながら言った。
マイン「お久しぶりです。」
ルセア「元気でしたか?」
ヴァル「お~マイン君にルセアちゃん、久しぶりじゃのぅ・・・」
バルク「なぁ、じぃちゃん。少しホバーバイク貸してくれねぇか?」
ヴァル「ああ、好きに使うがよい。」
ヴァルは、また、やさしく微笑みながら言った。
バルク「サンキュー!!」
ヴァル「そこの奥にあるからの、今わしが出してくるわ。」
バルク「いや、じぃちゃんはここで待っててくれ、俺が出してくる。」
ヴァル「いやいや、わしだってまだまだ若いもんには負けとらんからの。」
バルク「そう言ってこの前棚から落ちたのもう忘れたのかじぃちゃん。」
ヴァル「ほほほ、そうじゃったな。」
そしてバルク、マイン、ルセアがホバーバイクを一つずつ持ってきた。
バルク「ありがとな、じぃちゃん。」
ヴァル「どこへいくかわ知らんが、気をつけて行っておいで。」
バルク「おう!」
ホバーバイクには、大輔とバルク、明雄とマイン、彩香とルセアが一台ずつにペアで乗った。
バルク「じゃあ行ってくるぜ!!」
ヴァル「行ってらっしゃい。」
こうして三人と三匹は出発した。