第19話「戦場の真ん中で(前編)」

第19話「戦場の真ん中で(前編)」




チャチャ達は火山を見事に脱出した。
しかしダークオアシスとレイス、ドクガスは弾として発射されてしまった。
そんな彼らは今はダークチャオの戦艦のなかで倒れていた。

「ぐ・・くそっ・・・。奴等め・・・」

レイスは1匹でその場を離れていった。
ダークオアシスはその直後に気がついてレイスを追った。
ドクガスはまだ目を覚まさずに倒れている。
ダークオアシスはレイスに追いついてから近くに落ちていたマシンガンを拾った。

「レイス。ひとりで行くのは危険だ引き返せ」
「お前に言われる筋合いはない。ほっといてくれ」
「そういうわけには行かない。チャチャにあわせるまではな」

レイスはダークオアシスを無視して歩き出した。
仕方なく彼はついていくことにした。すぐにドクガスが目を覚ますことも知らずに。

「うーん・・・ここはどこだ?」

ドクガスは目を覚まして辺りを見回した。
そこには自分しか居ないことに気がついた。

「ダークオアシス!どこだよ!」

ドクガスは何度も呼んだが返事が無かったので1匹で行くことにした。

「何なんだよ皆!俺をおいていきやがって」

ドクガスはダークオアシス達とは反対の方向へ歩いていってしまった。

―チャチャ達

「お前らはダークオアシス達を探せ。俺はひとりで行く」

そう言うとチャチャは走って行ってしまった。

「僕らだけでダークオアシスってひとを探すなんて無理だよ」
「なんの特徴もわかってないのに・・・」

フォーミュラとボスクはため息をついた。

「仕方ないでしょう。とりあえず僕らはそのひとを探そうよ」

ちゃたろうはそう言うと歩いていってしまった。
フォーミュラたちは急いでちゃたろうの後についていった。

―戦場

「退却!!」

ダークチャオが命令をした。
そこを青い影が走り抜けていった。

「な・・何者だ!!」

ダークチャオは叫んだがその直後地面に倒れた。
一発の銃声とともに。

「お前らは逃がしはしない」

その声とともに残っていた数匹のダークチャオも撃たれた。
そこに一匹のチャオがやってきた。
やってきたチャオはチャチャであった。
チャチャはダークチャオの持っていたショットガンを取るとその場を離れた。

―ダークオアシス達

「そういえばドクガスを忘れていたな」

ダークオアシスがつぶやいた。
レイスはそれを聞いても真顔のままだった。

「いいのか?」
「ああ。あいつなら大丈夫だろう」

ダークオアシスは答えた。
レイスは「そうか」というと剣を構えた。
ダークオアシスも同時に先ほど拾ったマシンガンを構えた。

「準備はいいか?」
「そっちこそ」

その会話の直後にドアを蹴破り中に突入した。
ダークチャオたちは突然のことに動揺して数秒間の間立ち尽くしていた。
彼らには充分過ぎるほどの時間だった。
その数秒間の間にレイスは瞬時に移動して数匹のチャオを切り捨てた。
ダークオアシスはその場で正確にマシンガンを撃った。
そしてその部屋をダッシュで駆け抜けて窓から外へ飛び出した。
銃弾の飛び交う戦場の真ん中へ。

続くー

このページについて
掲載号
週刊チャオ第255号
ページ番号
20 / 20
この作品について
タイトル
チャオ戦争
作者
ちゃくろう(パイレーツ)
初回掲載
週刊チャオ第211号
最終掲載
週刊チャオ第255号
連載期間
約10ヵ月5日