(第1話)
???:行って来まーす!
元気な声を上げて家から飛び出してきたのは「ジュン」という名前の中学生です。
ジュン:おはようございます。
近所のおばさん:おはよう。
ジュン:今日もチャオと散歩ですか?
おばさん:ええそうよ。
ジュン:そうですか、それじゃあ。
現在、大ブームを巻き起こしている人工生命体である「チャオ」。当然ジュンの周りでも育てている人は少なくない。
ジュン:あ、そいえば今日の授業でチャオについてやるんだったな・・・
リョウ:よっ!ジュン。
ジュン:おう、おはよ。
リョウは小学生の頃からの友達で彼もまたチャオを育てている人の内の1人だ。
リョウ:おい、聞いてくれよ。
ジュン:ん?
リョウ:昨日家のチャオが進化してニュートラルのハシリタイプになったぜ!
ジュン:へえ~、そうなんだ・・・
リョウは最近誕生日でチャオを貰ったばかりで、その頃からこの話しかしていない。
最初のうちはジュンも共に成長を喜んでいたが段々とその話がつまらなくなってきた。
何故なら、彼の家は自営業を営んでいてとても裕福とは言えない生活をしていてチャオどころではないからだ。
リョウ:どうしたんだ?
ジュン:いや、それより早く学校に行かないと。
リョウ:そうだな。急ごう!
キーンコーンカーンコーン・・・
ジュン:チャオは実を与えることで成長し、進化形態にはダーク・ヒーロー・ニュートラルと三つに分かれ・・・
リョウ:なにやってんの?
ジュン:ああ、さっきの授業のノートを取ってたんだ。
リョウ:そっか。
ジュン:これで今日の授業は全部終わったし、帰ろっか?
リョウ:あ、ゴメン。
ジュン:どうした?
リョウ:今日友達の家でチャオのことで話すんだ、だから今日は無理だ。
ジュン:あ・・そう。
リョウ:よかったらお前も来る?
ジュン:いや、俺はチャオ飼ってないし・・・
リョウ:わかった。じゃあね!
タッタッタッタ・・・
ジュン:帰るか。
その帰り道・・・
ジュン:なんだ?
ジュンは公園のベンチ下に何かがあることに気づいた
ジュン:これは・・・タマゴ?
もしかしてチャオの!?
思いがけない出会いをしたジュン。
これからどうなるのでしょう・・
続く