第3話−旅−
「チャオだけの世界?」
チャオルはそれを聞いて驚いた。
チャオルがいた世界とは全く違ったので驚いて当然だった
するとアナは少し真剣な顔で言った
「あなたはこれからどうするの?」
チャオルは、落ち込んでいるような顔で言った
「僕は、離れ離れになったアルルを探しに旅にでたいし、
僕がいた世界に返りたいチャオ・・・」
言い終わるとチャオルはベッドから降りようとすると、そこに激痛が走った。
「う!」
「ダメチャオ!そんな体では旅なんて直すのには一ヶ月かかるチャオ!」
「だけど僕は、一秒でも早くアルルを探さないと」
「だめ、あなたが倒れちゃったら誰が弟さんを探すチャオか?」
アナは、チャオルを落ち着かせて言いました。
「その怪我が治ったら、旅に出てもいいチャオ。その間はこのうちでしっかり安静にしとくチャオ」
「分かったチャオ」
一ヵ月後、チャオルはすっかり怪我も治ってピンピンしていた。
「ヤット怪我が治ったチャオ!」
チャオルは元気いっぱいだった
チャオルは、一ヶ月の間にこの世界のことを色々知った
このチャオの世界の名前はカオスというらしい
この世界には色々な町があり、今チャオルがいる町は一番規模の小さい町で皆仲良く暮らしている。
アナは、この町の一番偉いお方の子供らしいが、
ちやほらされるのが嫌で少しはなれたところで暮らしている
チャオルが旅に出る準備をしていると、アナが言った
「君も、もう行っちゃうチャオね」
「うん、アルルを探しに行かなくちゃ」
「あの、これ」
アナは、手を差し出した
その手には、鍵が握られていた
「この鍵はね、旅に出るあなたのために用意しておいたモトラドのかぎチャオ」
「何でそこまでしてくれるチャオか?」
アナは少し黙り込んで言った。
「君は、私の兄さんにとても似てるの、
だけどあなたみたいにたびに出てそれっきり帰ってこなかった」
「だから、私は・・・」
「そうだったチャオか」
「じゃあ僕は、もう行くチャオ。今までとてもありがとう。」
「アルルが見つかったら、また戻ってくるチャオね」
アナは、少しさびしそうな顔で言った
「うん!」
そしてチャオルの旅が今、始まった。