第一章 八話 「召喚士探し」
ジリリリー ジリリリー
レクスたちが、歩いて、寒さをしのげそうな洞窟を見つけたころには、もう月は空の上に上がっていた
そして、そこでみんなは横になった
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ズーク「もう秋になるんだな・・・
これから先、召喚士を見つけて、10の精霊と契約したら、それから先どうなるんだろうな。どうやったら元の時代に戻れるんだろうな」
(ウキワンの話し聞いてたんだ。{黒こげになってたはず})
みんなが静まり返ったころだった。嵐の前触れのように静かだ。
虫の泣き声ひとつしない・・・
静か過ぎて、いやになるほどだった
そのころズークはレクスに語りかけていた
レクス「そんなこと、考えたことなかったな。まあ時間を僕たちは移動
して来たんだから何とかなるんじゃない まあそんなことより明日は
早いんだ、早く寝ておこう」
ズーク(そんなことを言うと思ってたよ。レクスはいっつもそうだから
な)
ズーク「そうだな。そんなこと考えたってどうしようもないよな。そん
なことより早く寝なきゃな じゃ、おやすみ」
ズークが無理やり笑顔を作っていることにはレクスはすぐに気がついた
奥ではとても心配そうな顔をしているんだろうと、レクスは思った
帰れるかどうかのことか、ラルのことか、それともウキワンに言われた
ことだろうか、ただ、心配していることはわかった
レクス「おやすみ・・・」
レクスは静かに言った
その夜、またもや、あの黒い竜の夢を見た・・・
ただの夢ではない、と、レクスは感じ取っていた。