~チャオを愛していた結果~
僕には御主人様ともう一人のチャオがいた
ある日僕達チャオ二人で、卵を産んだ
自分達の子供が出来たのだ
ご主人様も喜んでくれた
僕達も嬉しかった
だけど、子供はご主人様の親に捨てられてしまった
理由はよく分からなかった
「これ以上チャオが増えると迷惑だから」
何が迷惑なのかが分からなかった
ご主人様は暗くなってしまった
僕達は悲しくなった
そしてご主人様はイキナリ立ち上がって、僕達を連れて家を出た
走った
誰よりも早く走った
着いた先は、僕達の子供が捨てられていた場所だった
そこに僕達の子供がまだいた
お腹を空かせて泣いていた
ご主人様は、僕達の子供を持ち出して歩き出した
そして僕達にむかって、ご主人様は問いかける
「ついてきてくれるかい?」
僕達はもちろんついていった
それが、ご主人様が家出した時だった
ご主人様はうれしそうであり・・・
悲しそうでもあった
自分達は、複雑な気持ちになった
その後、僕達の行方を知っている人はいない
チャオは幸せを求める
私達はチャオに幸せを与える
だが本当に幸せになれたのは私達
私達が幸せでないと、チャオもまた幸せではない
チャオが死に逝く時は悲しくて死んで
それを知った私達も悲しいのだから