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そんなふたりのそばに、ミズチャオがやってきました。
水につかるだけじゃ面白くないよ。
おれが泳ぎ方を教えてあげるよ。
そう言っているようです。
こうして、ミズチャオとヒーローチャオの水泳教室がはじまりました。
ヒーローチャオが、やさしくこどものチャオの手をささえて、ミズチャオが泳ぎ方を教えます。
まず、息継ぎを練習しました。
さいしょは、なかなかうまくできませんでしたけど、ミズチャオがしっかり教えてくれましたし、ヒーローチャオもやさしく見守ってくれたので、なんとかできるようになりました。
次は、バタ足で泳ぐ練習です。
やっぱり、さいしょはうまく進みません。
でも、ちょっとずつうまく泳げるようになっていっています。
そんな様子を見て、ヒーローチャオは、そっとこどもの手を離しました。
こどものチャオは、ちょっとびっくりしましたけど、ヒーローチャオの思いに気づいて自分の力だけで泳ごうとがんばりました。
ばたばたばた・・・。
ばたばたばた・・・。
ばたばたばた・・・。
なかなかうまく泳いでいます。
さっきまで、水に入るのがこわいと思っていたチャオには、とても思えません。
ばたばたばた・・・。
ばた・・・。
ここまで、うまく泳いでいましたけど、息継ぎに失敗してしまいました。
あわててヒーローチャオとミズチャオがこどものチャオをささえます。
ヒーローチャオが心配そうに、こどものチャオの様子を見ます。
でも、こどものチャオは、平気な顔をしています。
ちょっと失敗してしまいましたけど、次はうまくできそうな感じがしたのです。
こんどは、自分からヒーローチャオの手を離しました。
ゆっくりですが、ちゃんと前に進んでいきます。
そして、こんどは、うまく息継ぎもできました。
ちょっとずつ速く泳げるようにもなってきました。
こどものチャオは、泳ぐことがこんなに楽しいことだったんだと、はじめて知りました。
水がこわかったなんてウソみたいです。
このまま海まで泳いでいってしまいたいぐらいでした。
うれしそうに泳ぐこどものチャオのとなりを、ヒーローチャオがゆっくり泳いでいます。
反対側のとなりから、ミズチャオが勢いよく追い越していきました。
おまえもいつかこのくらい速く泳げるようになれるよ。
そんなミズチャオの声が聞こえてきました。
いつの日か、泳ぎの競争でミズチャオより先にゴールする、このこどものチャオの姿が見れるかもしれませんね。
暑い夏の日でも、チャオの森では、元気にチャオたちが遊びまわっていました。
まだまだ暑い日は続きます。
おわり