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でも、ゴールの瞬間、ソニックチャオは、ほんのちょっとふたりよりまえにいました。
ゴールのテープを胸で切った感覚は、とても気持ちよいものでした。

ソニックチャオは、自分でもまだそんな元気があったのかと思うくらいのいきおいで、ガッツポーズを作りました。
みんなの歓声が、疲れを忘れさせてくれたみたいです。

そこへ、シャドウチャオが近づいてきました。
負けてしまいましたけど、全力を出し切った満足感でいっぱいの顔をしています。

今度は負けないぞ、と言って一瞬だけ笑顔をみせました。
そして、森のおくに帰っていきます。

ソニックチャオは、シャドウチャオを見送りながら、ありがとう、楽しかったよとつぶやいています。

3にんからだいぶ遅れてしまいましたが、ミズチャオとナイツチャオがやっとゴールしました。
みんなが大きな拍手で迎えてくれます。
ふたりは、ちょっと照れくさそうにしています。

その横では、オニチャオがまだ悔しそうにしています。
もうちょっとで、まえにいたふたりを追いぬけそうでしたから、無理もないかもしれませんね。

こうして、チャオたちのかけっこはおわりました。

秋風が、チャオたちの歓声を森中に運んでいきます。



おわり

このページについて
掲載号
週刊チャオ第37号
ページ番号
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この作品について
タイトル
チャオの森のかけっこ
作者
懐仲時計
初回掲載
週刊チャオ第37号