つづきです。

<つづき>

【北川】「いよいよラスボス!いくわよぉっ!」

・・・もう、好きにして下さい。俺、最近噂の≪まるごと冷凍みかん≫でも食ってます。

『【ラスボス】「≪これは戦争なのだよ、ライトカオス君≫・・・分かるかね?」』
『【主人公】「違う!貴様が勝手に暴れてるだけだ!」』

どうやらそこに、ヒロインらしきチャオが。

『【ヒロイン】「≪私の元カレはライカだったんです≫・・・」』

え、主人公は既に元カレなんですか。こんな設定、男じゃ思いつかんなぁ。部長も女か。

『【主人公】「≪みんな、頼む!オラにポヨを分けてくれ!≫」』

ちょい待て。どう考えてもパクリじゃん。さっきちょっと見直して後悔した。

『【主人公】「≪やっと出来た・・・燃えるポヨ、ライトカオスだっ・・・≫」』
『【ラスボス】「な、なんだとぉっ!!?」』

ポヨが燃えたところでどうなるんってんだよ。


・・・って、何で俺こんなの真面目に見てんだ?何でイチイチ突っ込んでるんだ?

という訳で冷凍みかん食ってたんでそっから先は知りません。
月島先輩は最後までちゃんと見てたらしいですけど。ここまで来ると頭が下がります。

とにかく、長かった北川部長のつまらないゲームは終わった。これでとりあえずこの場は凌げた。
ところが、こともあろうに、そのままバタンキューと寝てしまったのだ。まったく、少しは他人のことも考えろ。

【月島】「部長~、起きて下さいぃ~・・・」
月島先輩が多少ゆすったところで、起きるはずもない。

【俺】「・・・どうしましょう、先輩。」
【月島】「起きてもらわないと・・・勝手に帰ったら怒られるし・・・」

そんな心配もよそに、北川部長は完全に熟睡モード。
【北川】「≪チャオガーデン七不思議≫、絶対解明してやるわよ・・・むにゃむにゃ・・・」
・・・寝言ですか。

【月島】「・・・でも、部長は本当にチャオが好きなんですね・・・」
【俺】「だな・・・」

今、俺はラッキーなんだよな?
学校一のアイドルと2人っきり(厳密にはちょっと違うが)で話をしてるんだぜ?
・・・なのに何故だろう。全然ラッキーな感じがしないのは。原因は間違いなく横で寝てる人にあるのだが、まぁいっか。

【月島】「私なんか、自分の性格もあるんですけど、この同好会を抜けられないのは、部長のこういうところがあるからだと思うんです・・・」

いや、それには正直同意しかねる。もし月島先輩が「辞める」って言ったら、北川部長が「≪核兵器発射準備完了!≫」って言いかねないし。

・・・でもとりあえず、この同好会で何とかやっていける気がした。
北川部長が卒業するまでの1年間、どうにか上手くやっていこうと思う。


【北川】「≪ソニックキャラクター人気投票、栄光の第一位はチャオの手に!≫
     ・・・むにゃむにゃ・・・」

・・・やっぱ前言撤回してもいいっすか?

                          とりあえず、終。

このページについて
掲載号
週刊チャオ ライトカオス記念号
ページ番号
2 / 2
この作品について
タイトル
キーワード小説「非情な日常、同好会。」
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ ライトカオス記念号