第百三十一話
【暴走】
ハリケーン「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
メタル「一体・・何・・が・・?」
―か・・・わ・・・れ・・・ぇぇぇぇぇ!!!!!
ハリケーン「やめろ!もう・・限界だ!」
次の瞬間ハリケーンは黒いオーラに包まれた。
【観客席】
カイ「ど・・どうなってんの!?」
エルフィス「変なオーラが・・・」
レスト「・・もしや!」
【グラビティフィールド】
ハリケーン「ぐぉぉぉぉぉぉぉ・・っ・・・・」
ハリケーンを包んでいた、黒オーラが消えた。
だが、そこに立っているハリケーンは見た目は同じだが、あきらかに雰囲気が変わっている。
ハリケーン「・・・オレハ・・・ダイサンノジンカク・・・トルネード・・・」
メタル「第三の・・・人格・・?」
メタルを押していた回転のかかった弾は止まった。
メタル「止まった?どういう・・・」
トルネード「フタリノジンカクガドウジニオモテニアラワレヨウトシタトキ、オレガアラワレル・・・」
メタル「要するに・・二人の合体?」
トルネード「・・・ソンナトコロダ。イマノオレノモクテキハオマエヲタオス・・・イヤ・・コロスコトダ。」
メタル「殺す・・?殺せないはずじゃ・・」
トルネード「イクゾ・・!」
トルネードは、一瞬の内にメタルの目の前に移動して、腹を一発殴った。
メタル「ゴフッ・・・」
さらにトルネードは、飛ばされたメタルの後ろに回りこみ、アッパーで空中に浮かせた。
トルネード「・・・ヒキャク(飛脚)」
次に、トルネードは、メタルの上に移動して、ものすごい速さで落下して、メタルを上から蹴り落とした。
メタルは蹴られた勢いで、地面に叩きつけられた。
メタル「ぐはぁ!」
トルネードは、叩きつけられた反動で浮いたメタルを、アッパーでさらに空中に上げた。
トルネード「レンゴウ(連剛)」
そして、目の前に落ちてきた瞬間メタルを、連続で殴りまくった。
それも恐ろしい速さで。
メタル(つ・・強い・・それに今のパンチ・・・ものの数秒で数十発ぐらい殴られた・・・いや・・速すぎて感覚がなかっただけで、もっと入れられたかもしれない・・・)
トルネード「ツギデオワリダ・・・」
【ドーム中央】
司会者「こ・・これは・・!?」
そこへ、チャオが二人現れた。
【観客席】
エルフィス「あのチャオは!」
レスト「アル・・とかいう・・」
カイ「もう一人いるよ!」
ピンキー「どっちにしろ・・やばそうね・・」
エール「うん・・・」
【ドーム中央】
アル「すいませんが、今は邪魔しないで下さい。」
ホール「アル。突入するぞ。」
アル「はい。」
【グラビティフィールド】
メタル「ぐ・・・もう・・意識が・・・」
トルネード「トドメ・・・」
アル「待て!!」
トルネード「?」
アルと、ホールの二人が入ってきた。
ホール「トルネード、作戦をおじゃんにするつもりか?」
アル「今はいったん引きましょう。あなたの存在がバレたのは非常にまずいです。」
トルネード「オレハ・・コイツヲ・・コロス・・」
アル「・・仕方がありません。」
ホール「ツインホール!」
ホールが、フォルを吸い込んだ時とは、また別のような渦を作った。
トルネード「ヤメロ!オレハ・・コロス!コイツヲ・・コロス!!」
アル「それはまた後です。」
ホール「これで到着する頃には元に戻っているはずだ。」
アル「はやく引き上げましょう。」
二人はグラビティフィールドから出て行った。
【ドーム中央】
司会者「え~・・またもやおかしな展開に・・・と・・とりあえず。勝者メタル選・・手・・・?」
グラビティフィールドからメタルが出てくるが・・
メタル「うっ・・・っ・・」
メタルは、現れると同時に倒れた。
よく見ると、メタルの体には、傷が残り、ダメージも尋常じゃなかった。
【観客席】
カイ「メタル・・・?」
エルフィス「・・・グラビティフィールドから出た時は・・・傷は完治するはず・・・」
エール「ど・・どうなってるの・・・?」
レスト「あのTBP・・まさか・・」
ピンキー「・・・・・」