~バットマン~ ―蝙蝠キャプチャ―

OPテーマ曲「バットマン」 作詞・作曲バットマン

ちゃちゃっちゃっちゃーん♪ちゃちゃっちゃっちゃーん♪ちゃちゃっちゃっちゃーん♪(前奏)

黒ーいマスクの向こう側ー♪誰ーも知らないその素顔ー♪
黒ーいマントをはためかせー♪駆けーろ大空風を切りー♪

バットマーン♪バットマーン♪昼間は働かなーい♪
バットマーン♪バットマーン♪夜はコレからだー♪(OP終了)



黒いマスクに黒マント、黒いグローブでビシッと決めた、一匹のダークチャオ。
彼こそ世界の平和、愛、秩序、その他諸々を守護するべく立ち上がった一人の孤高の戦士(?)
人は彼をどう呼ぶかはわからないが、彼は人にこう呼んで欲しいらしい。


『バットマン』と!



「むっ!助けを呼ぶ声がする!今行くぞ!とぅっ!」

解説しよう!バットマンはどんな小さなSOSも聞き逃さない!
SOSをキャッチしたなら、背中のマントを大きく開き、大空を飛んでいくのだ!


ぱたぱた、ぱたぱた


しかし、それだけでは目的地にたどり着けないので、背中の小さな羽をぱたぱたして飛んでいくのだ!

「なんだあれ、かっこ悪ぃ」

道行く人々の心無い言葉は、バットマンの耳には届かない!
バットマンはついに、SOSの発信者を発見した!

「ひったくりよー!誰か捕まえてー!」

なんと、ひったくり事件が発生していたのだった!

「お嬢さん、俺に任せな」

人のものを盗むなど言語道断!バットマンはひったくり犯を追い始めた!


ぴょんこぴょんこ、ぴょんこぴょんこ


解説しよう!バットマンには足が無い!なので走るときは、前方へのジャンプを繰り返さなければならないのだ!
その歩み、もとい跳躍は、とても遅かった!

「ちっ…逃げ足の速いヤツだぜ…」

ひったくり犯を逃がしてしまったバットマン!
彼は、その場にいる全員からの蔑視を感じ取った!

「むっ!助けを呼ぶ声がする!今行くぞ!とぅっ!」

バットマンの逃げ足も速かった!


バットマンの向かった先では、一匹のチャオが溺れていた!
人命救助、チャオ命救助だバットマン!


ばしゃばしゃ、ばしゃばしゃ


「もう大丈夫だ!」

溺れているチャオの元へたどり着いたバットマン!そのチャオを抱えて岸へ戻ろうとしたその時!


ぶくぶく、ぶくぶく


解説しよう!バットマンには足が無い!チャオの元へは何とか手だけで泳いでいったが、その手でチャオを抱えてしまっては泳ぐコトは不可能!
あわててバットマンはチャオを抱えたまま空へ飛んでいこうとしたが、時すでに遅し!二人は仲良く沈んでいった!


その後、二人は無事救出された。



現在バットマンは、なんと六匹の不良チャオに囲まれていた!
何故こういう状況になったのかと言うと、SOSをキャッチして向かった先では、一匹のチャオが不良に絡まれていたのである!
その腐った性根叩きなおしてやる!そう意気込んだバットマンは自らを盾にし、絡まれていたチャオを逃がすコトに成功した!
しかし、今度は自分が囲まれてしまったのである!どうする、バットマン!

「かかって来い、不良ども!」

バットマンの掛け声を合図に、不良たちはいっせいに襲い掛かってきた!


どかぼか、ばきぐしゃ


解説しよう!バットマンには足が無い!相手は6匹、全て五体満足!対するバットマンは、頼れるのは両の拳のみ!そのハンデは……

「……ぐ…」

あまりに大きすぎた。



バットマン。


彼は人にそう呼んで欲しいらしいが、彼を知る数少ない人達は彼をこう呼ぶ……。


バッドマン。


ダメ男、と。

この作品について
タイトル
~バットマン~ ―蝙蝠キャプチャ―
作者
宏(hiro改,ヒロアキ)
初回掲載
週刊チャオ第204号