第九話『侵食』
僕等の世界は・・・どうなってしまうのだろうか。
第九話 『侵食』
僕は・・・どうしてここにいて、こんなことになっているのだろう。
僕はただ、親の言う通りにイギリスへ来た。
そこで僕はチャリオットとはぐれ、彰祐さんに出会い、
ANOTHER、『ノヴァ』に出会った・・・。
ノヴァは僕が話した人は「親」ではないと言う。
『ANOTHERは全ての生物に存在し、容姿はその生物と変わらない。その宿主が死ねばANOTHERも死ぬ。
だがANOTHERが実体化している宿主へのダメージはANOTHERへ移動し、ANOTHERが死ぬと宿主も死ぬ』
その時の両親は本人達ではなく、『ANOTHER』だったのだ。
そしてノヴァは続ける。
『ANOTHERの世界、迎影界』
『迎影界はスピリットデストロイドとチャオガーデンに分かれている』
『スピリットデストロイドは人間界を滅ぼそうとしている』
『チャオガーデンのANOTHERは姿を変え、宿主を必要としない体でスピリットデストロイドに対抗している』
『チャオガーデンのANOTHERはチャオと呼ばれている』
『チャオもANOTHERの一種だ』
スピリットデストロイドに対抗する手段がチャオにはあるという。
が、地面は堕ち、足元には混沌の入り混じる迎影界が口を広げている。
このまま世界は終わってしまうのだろうか・・・。
{ノヴァ}「言っておくが・・・まだ終わりではないぞ」
{アルト}「え?どういうこと?」
{ノヴァ}「早くケリをつけないと、ANOTHERが地上に溢れ出る」
{アルト}「そうなると・・・?」
{ノヴァ}「動物はともかく、人間は自分と同じ容姿のものを見たらどうなると思う?」
{彰祐}「・・・パニックになるな」
そうだ。僕達が動かなければどうにもならない。
そうアルトが考えている間に何者かの影が近寄ってきた。
{チャリオット}「や、やっと会えた・・・」
{アルト}「チャリオット!」
{彰祐}「こいつが噂のチャオか・・・」
{ノヴァ}「ふむ・・・」
{チャリオット}「む?やはり目覚めていたか・・・。
だが敵意はないようだな。アルト、経緯を説明してくれ」
とりあえずチャリオットに今までのことを話した。
{チャリオット}「もちろん、迎影界の侵食の制圧には私も協力しよう」
{ノヴァ}「では決まりだな。スピリットデストロイドを壊滅させるぞ!」
第九話終わり。
第十話に続く。