1章 partA

バスクエメラルドと接合するのは、やはり間違いだったのか。
俺は・・・彼奴を生まれさせてしまった。責任が重い。

PART・A 「暗雲の始」

>戦線社
ここは俺たちの、活動している「戦線社」内容は「死人」と「生人」の入れ替え。
普通は、それらのことは、バスクエメラルドがする。しかし、この会社は、死人の割合を増やそうと言うわけだ。

そんな、ことしたら、死と生がごっちゃになることは分かっていた。神が怒ることも分かっていた。が、それは実行されるのだ。
方法は簡単。マスターエメラルドの祭壇に、バスクエメラルドを差し込めば良いだけ。ホントそれだけだ。

そうだ、名を名乗るのを忘れていた。俺は「草野 孝」ここの実行部隊の最高司令官だ・・・


「司令官!あれを差し込みます!」
部下が勢いよく言う。俺は「おう。頼む」と軽く返した。そして、差し込んだ・・・、その時だった。

ちゅどーん!という、大きい音がした。俺は一瞬、鼓膜が破れると思ったが、すぐに元に戻った。そして、音の方向を向く。
すると、5匹の・・・チャオが居た。そして、こういう風に話しかけてきた。

「・・・勝負。」
俺は、少し笑いそうになった。自分も、かなりの戦闘技術。しかし相手のチャオは一匹だけ出てきて、こう俺に言った。

「・・・おまえは、強いのか?」
「強いさ。」
少し、むかっと来ていった。

「・・・そうか。おまえの名は?」
「草野だ」
「おれは、ルチフェルだ。」
そういうと、彼はそこら中から、刃が飛び出ているバットと黒い紫の電気に帯びている、黒ずんだ球を2つ取り出した。

対 ルチフェル戦

彼は先ず、球を打ってきた。二つの球は間隔差30cmで平行に飛んできた。風を斬る音がしている。
自分は、モモンガのように、球の間隔を抜ける。
刹那、彼に向かって、自分の得意技「五本ナイフ」を投げた。五本ナイフは正五角形の頂点を作り、相手に向かっていく。

「はぁっ」
ルチフェルは、かけ声とともに、間隔を抜ける。竜巻のように体をくねらせて。彼の着ているフードがかすかに切れる。

「強いな」
「・・・おまえもなかなか。」
自分はそういえば、頭が冷たいと思った。空を見ると、いつの間にか雨が降っている。雷も鳴る。ルチフェルはにやりと笑う。

彼は、鉄の球を俺に向かって打つ。その鉄の球は俺までとどかず、自分の足元に落ちた。
すると彼は、もう一個の鉄の球を上空に打つ。それは、暗雲に吸い込まれた。

俺ははっとした。そして、部下に「かわせ!」と叫んだ。
しかしそれは、出来ず、上に飛ばされた、鉄球から、自分の足下にあった鉄球に雷が落ちた。

部下は黒こげになり、その場に倒れた。
彼奴は・・・チャオのくせに高い知力を持っている。

「・・・ちっ、おまえも頭良いな。」
俺に向かって言う。
「・・・まあ、高校の偏差値78だったからな。」
自分の学歴をやや、自慢しながらも言う。

そして、俺がもう一回「五本ナイフ」を繰り出す。それを、難なくかわすルチフェル。そして、また技を繰り出す・・・と、思ったが予想を外れて彼はこういった。

「・・・俺には、まだ仕事がある。おまえとこれ以上。バトっている暇はない」
ルチフェルはお互いの知力、運動神経を知るだけで横にあった車で、去っていった。

「・・・また、会うかもな・・・」
ルチフェルはぼそっとそういった。

この作品について
タイトル
暗雲の戦慄
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第133号