第6話−7日目−
CHAO IN SPACE 第6話−7日目−
夜・・・
待てども待てどもリュウはやってこない。
イラだつレオン。
「ったく・・・・」
そして・・・ザッザッと音をたて、闇の中を歩き出す。
街灯などは無いので、本当の闇だ。
闇から手が出て自分を襲う・・・
そんな事を思うと、自然と足が早くなる。
足を速めると息が荒くなる。
ザッザッザ・・・ハーハーハー。
あまり早く歩いたつもりじゃ無いのに、
気がつくともう父の仕事場についていた。
はずだ。
何故だか知らないが、仕事場はいつも父がいる部屋だけがあった。
そしてその部屋の前には・・・・・
「リュウ!!」
即座に駆け寄る。
「リュウ!!どうしたの!?」
「また貴様か」
ギリッと言うかすかな歯ぎしりとともに
黒い衣服に身を包んだアイツがこちらにくる。
「おまえが・・・やったのか・・・?」
「忠告を聞かなかった貴様が悪い。そうだろ?」
「っく・・・・」
自分のせいでリュウはおろか、
父までもを巻き込んでしまうのか?
そう思うとレオンは反論を出来ない。
「レ・・・オン・・・・」
「リュウ!?」
「に・・・逃げ・・・・ろ・・・」
「リュウ・・・」
ドガッ!!
アイツがリュウを蹴飛ばす。
「ぐあっ!!」
「うるせぇな。ジジイはすっこんでろ!!」
「リュウ!!リュウ!!」
リュウは全く反応しない。
「リュウ・・・」
「心配するな。麻酔を打っただけだ。」
どう見てもそのようには見えなかったが、
そんな様子を全くムシしてアイツは続ける。
「それと・・・お前と言う呼び方は止めろ。
オレにはカ−ボン・シルバーと言う名前がある。」
「・・・・・」
「どうした?長くて覚えられなかったのか?」
そう言うとカ−ボンは高笑いする。
「・・・・・」
レオンは無言で壁に手をのばす。
壁からはところどころ壊れた水道管がはみだし、
水が吹き出ているが、それも気にしていないようだ。
カ−ボンはリュウを蹴りながら続ける。
「貴様もこんなやつに修行させられて大変だなぁ。
こんなんじゃのびる芽ものびな・・・・」
「・・・・リュウを」
「ん?」
「リュウを侮辱するなぁー!!」
キーン!!
レオンが水道管を引き抜き、
水道管でカ−ボンを殴る。
が、ガードされた。
「ったく・・
温厚に勝負する事を知らないのかねぇ、
レオンは・・・・」
「五月蝿い!!」
カ−ボンVSレオンのバトルがいま始まった。