占いオババ
幼稚園内、占いの館。
とある日の、とある時間の、とある会話。
少年「こんにちわー」
オババ「あら、3日と21時間ぶりのお客様、こんにちわ」
「すみません、チャオの名前を決めたいんですけど」
「いいですよ。今日は通常料金3億リングの所を特別に3リングにまけてあげます」
「アレ、いつからお金とるようになったんですか?3億ってぼったくりのレベル超えてませんか?3億リングを3リングにまけるって怪しすぎませんか?」
「いっぺんに質問されても困るわ」
「すいません」
「まぁいいわ、答えてあげる。お金取るようになったのはたった今、貴方が記念すべき第一号よ。3億っていうのはちょっと言ってみたかっただけ。3リングにまけたのは、最初に高額な要求をした後それより少し低額な要求をすれば心理的にyesと答えてしまう場合が多いから。コレでよろしくて?」
「何でお金とるようになったんですか?僕も3億欲しいです。いくらなんでも差が大きすぎませんか?」
「いっぺんに聞かないの」
「すいません」
「まぁいいわ、答えてあげる。こっちだって商売なんだから。知らないわよそんなの。余計なお世話よ。コレでよろしくて?」
「どーでもいいから早くチャオの名前を決めさせてください」
「自分から質問しておいてどーでもいいとはいい度胸じゃないの」
「すいません」
「まぁいいわ。で、どの子の名前を決めるの?」
「この子です」
「生まれたてのルビーチャオね。いいわ、決めてあげる」
「あ、いや。自分で考えるんで、オバさんは名前の登録してくれるだけで結構です」
「何よ、私に決めさせなさいよ。最近自分で考えた名前をを持ってくる人ばっかりでつまんないのよ。私に決めさせなさい」
「嫌ですよ、僕に決めさせてくださいよ」
「お黙り。いいこと?私はそのチャオの運勢や運勢や運勢がよくなる名前を探し出す事が出来るの。だから占いオババなのね。というわけで私に決めさせなさい」
「いいですってば。さっさと決めさせてくださいよ」
「かちん。いいわ、そこまでいうのなら。そのコの名前登録してあげないから。その子は一生名無しさんとして生きるのね。カワイそうに」
「ずっけぇ」
「ほほほ。さぁどうするの?」
「…じゃあとりあえず候補は聞きますけど。気に入るのが無かったら自分で決めますからね」
「しょうがないわね。それでいいわ。じゃあ3リング」
「はいはい…」
「…アラ太っ腹。10リングもくれるなんて」
「そんなわけ無いでしょ。お釣りの7リング、くださいよ」
「7リングぐらいいいじゃない。ありがたく受け取っておくわ」
「ダメですよ。返してくださいよ」
「うるさいわね。7リングぐらいでガタガタ言わないの」
「返してくださいよぉ」
「だまらっしゃい。それ以上グダグダ抜かすつもりなら名前登録しないわよ」
「ずっけぇ」
「ほほほ。さて、それじゃあ名前を考えるとしますか」
「さっさと自分で決めたいのに…」
…
…
「…まったく、コレだけ考えてあげたというのに全て気に入らないなんて」
「気に入るわけ無いじゃないですか。何が悲しくて自分のチャオにボロゾウキンなんて名前付けなきゃならないんですか」
「ボロ雑巾は偉いのよ。毎日毎日教室をピカピカにしてくれる。例え何度汚れようとも、その不屈の魂で幾度と無く蘇り、子供達に夢を与えてくれる。彼がいなければ、世界中の教室が崩壊してしまっているかもしれないのよ」
「ただ単に水ですすいでるだけでしょー。そんな大げさな。とにかく、早く名前を登録してください」
「はいはい。…まったく、ホントにこんな名前にするの?」
「いいじゃないですか。オバさんが考えたのよりずっとマシです」
「そうかしら。ぶつぶつ…。はいはい、登録しましたよ」
「ありがとうございます。それじゃあ…。あっ」
「なにかしら」
「大事な事忘れてました」
「なによ」
「7リング返してくださいよ」
「7リングぐらいでガタガタ言わないの。男でしょ?」
「7リング返してくださいよぉ」
「はい、今日は店じまい」
「返してくださいよぉ」