全ては記憶の中に

親が買ってきたチャオ

チャオにとって僕はなんなのかは分らない

春に来たチャオ

ただ一言喋った。

チャオ。

たった一言だった。

はじめたぼくを呼んだ言葉だった。

チャオ。

それは僕がチャオをはじめて呼んだ言葉だった。

ある日チャオは進化した。

しかしチャオの性格は変わらない。

チャオに飽きてきた3年目の夏

あそぼ

チャオが僕を呼んで丁度1000回目だった。

あそぶか?

僕がチャオを呼んで1000回目だった。

ねむねむちゃお

チャオが最後に発した言葉だった。

そうか

僕がチャオに発した最後の言葉だった。

全ては思い出

全ては記憶

思い出は記憶の中に

記憶は思い出の中に

全ては記憶の中に・・・

この作品について
タイトル
全ては記憶の中に
作者
クリスタルチャオ(ciao)
初回掲載
週刊チャオ第181号