小説事務所 「お腹が痛くならない簡潔日常」

さて。
そろそろこの事務所の非常識さに慣れた……とまではいかないが、ある程度雰囲気を知る事が出来た私。
どう考えても事務所に慣れるのは半年は先かもしれないのだが、それよりもゴールデンウィークが近づいて来た事について話すべきだろう。

このSSことステーションスクエアで最も知られている物といえば、ネット上の存在であるチャオBBSとして他ならない。というか、コレが中心なのだ。
かつて名の知れたチャオラーが多くいたという、所謂「旧チャオB時代」があった。
その時代に、そのチャオラー達が全力を挙げて取り組んだという活動があった。それこそ今でこそ常識かつ重要存在である『ライトカオスチャオ育成法』である。
5月9日は、ライトカオス育成法を見つけ出した日としてチャオBを中心的に大いに祝うのだ。


『で』


勿論、現在の新チャオBだけでなくここSSを中心とした場所でも色々とイベントがあったりするのだが、毎回何かしらの事件が起こるらしいが。
事件。今の身分の私だと、敏感に反応してしまう。

そして、予感は的中した。


【冬木野】「えー、ココで注意事項です。この辺はマジメチックにまとめてありますが、この先はレッツ・玉砕です」
【ゼロ】「そんなもん注意せんでもええだろーがっ」
【カズマ】「最近マジメ小説読んでくれる人少ないから配慮してるんだってさ」
【ユリ】「それじゃあ今の私の解説ってどうなる……?」
【冬木野】「知るか。れっつ、玉砕スタートっ!」

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「Zzz……」


所長室前


【ユリ】「……なんで所長ってあんなに眠るの?」
【リム】「最初に会った頃は眠気の欠片も感じませんでしたけどねぇ」
【ユリ】「えぇ?」
【パウ】「何よりも睡眠不足になる理由なんかなさそうだけどね。何もしないから、あえて寝てるとか」
【ユリ】「誰もそんな考え起こさないと思うけど」
【パウ】「そうかなぁ? 僕だったらやる気無くして眠くなると思うけど」
【リム】「それは別の話じゃありませんか?」
【ユリ】「まぁ、あの所長が逆にマジメな性格してたら怖そう……」


【ヤイバ】「……あれ、先輩はどうしたの?」
【ユリ】「あ、ヤイバ。……って、いないって?」
【ヤイバ】「だっていつもより寝息が1パスカル高い」
【パウ】「1パスカルって細かいよ。しかも専門用語的だし」
【ユリ】「って、それじゃあ誰がいるの?」


ギィ…(こういう時が緊張する。ドラマとかだったらね


【ユリ】「……この人、こういう役割もするの?」
【ヤイバ】「いや、そんなハズない……」
【パウ】「きっと暇で眠くなっちゃったんじゃない?」
【リム】「いえいえ、だからってココで寝る必要性がありませんし、そもそもこの人には寝るという概念は無い筈です」
【パウ】「あ、その言い方は酷いと思うな」
【ヤイバ】「せんぱーい?」
【他】「逃げんなっ」

【ミキ】「Zzz……」
【ユリ】「……ミキ、ねぇ?」
【ヤイバ】「“所長に移籍”したんじゃないの?」
【パウ】「言葉にも理由にもなってないと思うな」
【リム】「ミキさーん?」
【ミキ】「……“おはようございマッスル”」













【パウ】「ねぇ。なんか泣きたくなってきたよ?」
【ユリ】「それよりも驚こうよ。“インド人もびっくり”だよ?」
【ヤイバ】「言語が違うからわからないだろ。ミキ、今の何?」
【ミキ】「伝言」
【ヤイバ】「誰だよ、そんな迷惑な伝言」
【ミキ】「作者」
【ヤイバ】「はぁ? 何で?」
【ミキ】「ネタ」
【ヤイバ】「……あんまり忠実に従うんじゃねぇぞ」
【ミキ】「何故」
【ヤイバ】「何が起こるかわからん」
【ミキ】「そう」
【ヤイバ】「……うーむ」
【ユリ】「多分、作者って「“普通のチャオには興味ありません!!”」とか言ってそう」
【パウ】「週チャオの登場人物も十分普通じゃないんだけどね」
【ヤイバ】「で、先輩は?」
【ミキ】「出かけている」
【ユリ】「ミキに代わりをやらせなくても……」
【ヤイバ】「寝息は物語の鉄則じゃないの?」
【リム】「そんな鉄則いりませんよ」
【ヤイバ】「いや、作者の事だ。きっと先輩と打ち合わせの一つや二つ、」
【ユリ】「で、所長はどこに?」
【ミキ】「買い物」
【暗いオーラを発しながら涙を流すヤイバ】「(……どうせスルーされると思ったさ)」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第268号兼GW&ライカ記念特別号
ページ番号
1 / 3
この作品について
タイトル
小説事務所 「お腹が痛くならない簡潔日常」
作者
冬木野(冬きゅん,カズ,ソニカズ)
初回掲載
週刊チャオ第268号兼GW&ライカ記念特別号