少年Aは現在チャオに夢中だけど、少年Bはもう過去形であってそんな感じの変なお話

ピーンポーン。
少年A「誰ですかー?」
少年B「俺俺、俺だよ俺」
少年A「ピンポンダッシュならぬピンポンおれおれ詐欺とは勇気がありますね」
少年B「ちげーっつうの。とっとと開けろ」
少年A「はいはい。ただしお客様と言えども僕のチャオ育成タイムを確実に邪魔しているので
お菓子はおろか、食べ物や飲み物は一切出さないっていうか
そんな状態で何日か監禁する可能性もあるので覚悟してくださいね」
少年B「どういう家だよここ」


少年A「で、何しにきやがったこの野郎が」
少年B「初っぱなから扱いが酷いな」
少年A「僕のチャオ育成タイムは親はおろか、神様仏様でも邪魔することは許されないんだよ」
少年B「まぁ、チャオは可愛いけどさぁ。飽きないか?」
少年A「飽きない飽きない。もう、なんていうか、チャオが可愛すぎて他の生き物が腐って見える。例えばお前とかお前とかお前とか」
少年B「全部俺ですか」
少年A「はい」
少年B「で、なんで今アクションステージなんだよ。
しかもソニックが穴に落ちて『ノォォ~~』って叫んでる」
少年A「え?あ。あぁ、もう見てなくても可愛くてたまらないね。チャオ」
少年B「マジ…?」
少年A「そういうわけで、出て行ってください!」
少年B「どういうわけですかそれは」
少年A「だって邪魔だし」
少年B「酷いな。それはともかく、チャオを見せてくれよ」
少年A「はいはい。わかったから喋るな」
少年B「その制限は厳しすぎると思う」
少年A「うわ、いきなり制限を…」
少年B「そりゃ喋るよ。人間だもの」


少年A「はい、ここがチャオガーデン」
少年B「……えーと」
少年A「どうした?」
少年B「とてつもなく異常なガーデンだと俺は思うぞ」
少年A「なんでだ?どこもおかしくないぞ」
少年B「えっとね。まず、全員ライトカオスってどういうことかな。しかも全員ピュア」
少年A「え、だって放置してたって死なないじゃないか」
少年B「それはもうチャオブリーダーとして間違っていると思うぞ」
少年A「画面をぽーっと見て、色々としているチャオを見るのが毎日の楽しみなんだ」
少年B「もっと少年らしい活発な行動を日課にしようか」
少年A「…なんかお前。俺を変な奴だと思っていないか?」
少年B「いや、それは既に確定事項」
少年A「失礼な!ヒーローガーデンに行けばピュアじゃなくて赤のライトカオスだけだぞ!」
少年B「もう、病院行こうか」
少年A「病院に行っている暇があったらダークガーデンで青いライトカオスに囲まれていたい!」
少年B「なんでそこまでライトカオスにこだわるんだよ!!」
少年A「死なないし可愛いし死なないし、なんか俺の人生の全てだと思うくらいだし死なないし」
少年B「主な理由は死なないなのか…!!」
少年A「放置できるし」
少年B「もう、なんていうか、ちゃんと木の実あげたりしようか」
少年A「腹ぺこで泣いている姿って可愛いよな」
少年B「お前はチャオ育成を一からやり直せ」
少年A「そんな!ライトカオスにするのに時間がかかるんだぞ!」
少年B「ライトカオスから離れろよ!!」
少年A「えー、カオスチャオじゃないと放置できないじゃん」
少年B「……」

この作品について
タイトル
少年Aは現在チャオに夢中だけど、少年Bはもう過去形であってそんな感じの変なお話
作者
スマッシュ
初回掲載
週刊チャオ第209号