第23章 ブルース(中編)

> どこからともなく空しい声が聞こえたと思った瞬間、無数のミサイルが飛んできた!!
> 全員「・・・やめて」
>
> ぼんっ

そして、一瞬で町は悲劇の町となってしまいました。
村長の家の残骸は消滅し、他の家はボロボロになってしまいました。
そして町のど真ん中には、黒こげのブルースと手下達が倒れています。
ブルースのそばにはブルースが身につけていたヘルメットが転がっていました。

勇者「・・・勝っちゃったの?」
ミルフィーユ「・・・みたい」
不良らしきチャオ「ば~け~つ~・・・ガクッ」

バケツ仮面「ふははは!正義は必ず勝つ!!」

旅人達はブルースの周りに集まった。
旅人チャオ1「で、こいつどうする?」
旅人チャオ2「そうだなぁ、バケツ仮面と一緒にガケにでも放り込むか?」
勇者「いやいや、それより王に渡して賞金を貰った方がいいんじゃない?」
旅人達がそんな残酷なことを言い争っていると、ブルースが目を覚ました!
ブルース「・・・う~ん、あれ?僕は一体何をしていたんだろう?」
どうやら本人は何も覚えていないらしい。
旅人チャオ3「こらこら、しらばっくれるのか?」
不良らしきチャオ「さんざん影分身だの電気玉だのってやっただろうが!」
不良らしきチャオはブルースの胸ぐらを掴んで睨み付けた。
ブルース「ええ~!?ななな何言ってるんですか!僕がそんなこと出来るわけないじゃないですか!というかあなた達は誰ですか?あれ?ここはどこ?僕は誰?」
不良らしきチャオ「俺達は旅人、ここはとある町、お前はまるこめ団のブルースだろうが」
不良らしきチャオはまだブルースの胸ぐらを掴んでいる。
ブルース「ままままるこめ団!?なんで僕がまるこめ団なんですか!?」
勇者「どうなってんの???」
旅人チャオ4「こ・・・これは!!」
旅人チャオがブルースのヘルメットを手に取り驚いた表情をした。
不良らしきチャオ「あん?」
旅人チャオ4は不良らしきチャオに近寄って言いました。
旅人チャオ4「このヘルメットから強力な魔力を感じます!多分ブルース君はこれで操られていたのだと思います!」
旅人チャオ4の口から驚くような言葉が出てきた。
不良らしきチャオ「んなバカな・・・。おい、今は*西暦何年だ?」

*人間の世界とすると

不良らしきチャオがまたブルースを睨み付けた。
ブルース「え?2000年ですよね」
旅人チャオ1「・・・う~む、どうやら操られていたのは本当らしいな」
旅人達の話を聞いてブルースはかなり混乱している。
勇者「覚えていることは?」
ブルース「え~と、2000年の春、僕は旅に出たんです、世界を旅したいな~と思って」
不良らしきチャオはやっとブルースの胸ぐらから手を離した。
ブルース「そして夏のある日、道ばたで優しい顔をしたヒーカさんが話しかけてきて・・・あれ?その後どうなったんだっけ?」
ミルフィーユ「!!ねぇ勇者さん、優しい顔をしたヒーカさんってもしかして・・・」
勇者「ああ・・・チャオル・ザ・カギツメ・・・」
勇者とミルフィーユは「ロイヤルプリンスがんばれよ!町」での出来事を思い出しました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第42号
ページ番号
40 / 51
この作品について
タイトル
しろうと勇者の冒険記
作者
まわしげり
初回掲載
2002年6月27日
最終掲載
週刊チャオ第57号
連載期間
約9ヵ月10日