真チャオ道列伝 ボブチャップ地獄変
ボブチャップ君の凶事から時は流れ、
今再び、戦乱の嵐が吹き荒れようとしていた。
「行こう、ボブチャップ」
コイン
ここは、とあるチャオガーデン。
8人のチャオ達が、仲良く遊んでます。
そこへ、ソニックがやってきました。
ソニックに気が付いた何人かは、スキップで近寄ります。
しかしソニックは、そんなチャオ達には目もくれず、お散歩マシーンを作動させます。
チャオは足が短いので、お散歩マシーンの段差を登れません。
いつの間にか8人全員が集まってしまった中、お散歩マシーンから一人のチャオが出てきました。
ムーンチャオです。
闇の取引所から連れて来られたのでしょう。
そのムーンチャオに木の実を一つあげると、ソニックは帰っていきました。
ふと、居心地の悪さを感じるチャオ達。
「なんか、居心地悪くないちゃお?」
「うん、ボクもそう思うちゃお。」
「やっぱ誰かが出て行くちゃお。」
「それは、新参者かなぁちゃお?」
8人は、ムーンチャオを見ました。
彼は、お池の方にハイハイして行きます。
お池の淵でおもむろに立ち上がると、そのままお池に飛び込みました。
アップアップ言って、溺れてますが。
「やっぱアイツは、ソニックのお気に入りだから、駄目ちゃお。」
8人のチャオは、話し合います。
「チャオレースの成績の悪いヤツが出て行けばいいちゃお。」
「そしたら、のっしのっし歩きのチャオしか残らないちゃお。」
「困ったちゃお」「どするちゃお?」
なかなか意見がまとまりません。
その時一人のチャオがいいました。
「みんなで、出て行くチャオを決めるちゃお。いっせえの、せで、指差すちゃお。」
「いいねえ。」
早速チャオ達は丸くなります。
「いっせえの、…」
しかし、最後の言葉が言えません。
「いっせえの、…」
何度か繰り返しますが、やはり言えませんでした。
「う、う。出来ないちゃお~。」
チャオ達は、泣き出してしまいました。
その時、一人のチャオが言いました。
「私が出て行きますちゃお。」
みんなは振り向きました。
ヒーローカオスの、チャコルル君でした。
みんなは驚きました。
このガーデンいちのステータスをほこり、一番ソニック達にかわいがられ、そしてこのガーデン誕生時からいる唯一のチャオでした。
このガーデンのチャオ達はみんな、チャコルル君の子供でもありました。
だからみんなは、驚くのです。
「なんでちゃお?」
「だったらボクが出て行くちゃお。」
「いや、ワタシが出て行くちゃお。」
チャコルル君は、みんなを諭します。
「ソニック達は最近、私達をないがしろにしすぎちゃお。だから、一番かわいがられてた私が出て行くちゃお。みんなのコトは、忘れないちゃお。ばいば~い!」
チャコルル君は、ガーデンから出て行きました。
「チャコルル~!」
その時、チャコルルと入れ替わるように、ソニックが入ってきました。小動物をいっぱい連れて。
その小動物を、ムーンチャオに与えます。
みんなは、うらめしそうに見ています。
ふと、チャコルルの声が聞こえてきました。
みなさん、悲しまないで下さいちゃお。
このガーデンの平和が守られるなら、私は満足ちゃお。
だから、新しいお友達とも、仲良くしてあげてちゃお。
おしまい。