終章 さようなら
ところがどっこい、ろっどの物語が終わってもぼくは生きてます!しかも以前より遥かに楽しい!
たぶんぼくはSplatoonには飽きてしまった。チャオ小説にも飽きたんでしょう。
みんなもそうじゃないかなって思います。ぶっちゃけチャオ小説、飽きましたよね? だって古臭いし、長いし挿絵も付いてないし?
もう見たものって飽きるんですよ。つまらないなって感じるんです。それって自然なことだなって思います。新しいものにだけ面白さを感じる。
だけど友達って飽きないんですよ。新しくなくても飽きることはない。不思議ですよね。
チャオBBSの話って、いつでもいつまでもできる。しかも楽しい。それって不思議ですよね。
たぶんそういうことなんだなって思います。
ゲームやチャオ小説には飽きても、飽きない人たちがいて飽きない場所がある。
思い出に浸っているだけと言われればそうなんでしょう。
ですが思い出はいくら食べてもなくならないし、ずっと美味しい。
だからチャオBBSを飽きるまで食べ尽くそう。
そうしてようやくぼくはチャオBBSから卒業できると思うのです。
ろっどの物語の主人公「ろっど」は、かっこよくて強いです。信念を曲げず、情熱を貫き通せる男。
ぼくは昔からかっこいい人になりたかったのです。ろっどの物語では色々な理屈をこねていますが、結局のところその一点に尽きます。
かっこよくて、物知りで、周りの人を楽しませるような面白い人になりかたかった。
それと比べたら今のぼくはつまらなくなったと思います。
でも、好きなものを好きと言えて大切にしたいものを大切にできる今のぼくが、ぼくはあんまり嫌いじゃないです。
欠点に目を瞑ったり、他のものに目を向けなかったり、そうして得られた「好き」に価値はないとかつて主人公は語っていました。全てと向き合って、自分の意志で選び取ったものにこそ価値があると。
ごめんね、ろっどさん。そういう堅苦しいのはもうやめました。だけどぼくはぼくが変わったとは思っていません。情熱も信念もない、主人公とは呼べないつまらない男だけど、情熱と信念だけがぼくの全てではなかったのです。
いずれ主人公のろっどに力を借りる日が来るかもしれません。覚醒という技が再び使えるようになる日が来るかもしれない。でもそれは今じゃない。
だからさようなら、ろっどの物語。そしてオーロラロッド。ぼくはチャオBBSから、青くて丸いあの星に帰ります。