~憎しみ~
「チャリ、散歩に行こうか!」
「ワーイ!」
ボクはテイルス。チャオはチャリって言うんだ。
チャリは散歩が大好きなんだ。
だからいつもボクが連れて行ってあげる。
チャリはなぜか人の言葉を喋れる。
散歩に行くと時々チャリは悲しそうにする時がある。どうしてだろう?
ボクは過去を思い出した。
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~3ヶ月前~
秋。ボクはひとつの箱を見つけた。箱はガタガタ、ゴトゴト音がする。
見ると、もう物心ついたチャオが捨てられていた。捨てチャオだ。
可哀想でしかたなかった。ボクは家に連れ帰った。
そのチャオがチャリである。
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次の日、チャリはシャドウチャオに進化していた。
散歩に行くと、一人の男性に出会った。
「こんにちわ。」
ボクはあいさつをした。
「あっ、こんにちわ。」
向こうは返してくれた。
「チャリもあいさつしろ。」
「・・・・・・・・・・。」
「おい、チャリ?」
「ユルセナイ、ユルセナイ。」
チャリは言った。
この男性は、チャリを捨てた張本人だったのだ。
チャリは、忘れていなかった。あの時の憎しみ、悲しみを。
「では。」
男性は慌てて言ってしまった。
その日の夜、チャリはいなかった。
チャリは、捨てられる前の家を覚えていた。
そう、チャリは、その家に復讐に行っていたのだ。走りタイプなので相当速い。
「バン!!」
家に着いた。
妻「誰?誰なの?」
「ゆ・る・せ・な・い・・・・。」
チャリの憎しみが限界を超えた!!
「きゃああああああああああ!」
バタン!!
「ツギハアイツダ・・・・・。」
チャリは去った。
次の日の夜もチャリはいった。復讐へ。ボクは怪しいと思い、トルネードで後をつけた。
「バン!!」
「なんだよお前か?理恵に怪我させたのは?」
「ソウダ・・。」
聞いていて分かった。
「やめろチャリ!やめろ!!」
「ユルセナイ・・。」
「やめないのなら・・・お前を打つ!!」
パァン!!!!!!!
「チャァァァァァァァァァ・・・・・・。」
パタッ。