七つの(はっきりいって単純明快な)不思議
君たちは知っているだろうか。
巷では最近噂になっているという、“チャオガーデンの七不思議”を・・・。
まず、主人公の紹介からスタートしよう。これは一種のゲームなのだから。
チャームポイントは、黒いサングラス。どこかの闇商人ではない。職業はどこかのクイズマスター。
「いや、これでも進化してるんだよ。」が彼の口癖。
それもそのはず。だって彼は、正真正銘の、『ライトカオス』。
【はっはっは。さーて今日は何をしようか。やはり免許皆伝を目指すべきか・・・】
現実を見たほうがいい。彼のスキルは記憶の正しい限り、全てを合計しても、200いってないはずだ。
失礼。話がそれたな。本題といこう。
さて・・・流れでいえば、次は「七不思議の紹介」となる。ではいってみようか。
VTR、スタート。
【はっはっは。みなのもの、崇めよ!我はライトカオス!】
虚勢をはってチャオガーデンに入ってみた主人公。だが彼に関心を持つものはいなかった。
ふてくされたライトカオス。テレビの前に立って、ラッパを振り回している。
翌日。チャオガーデンの住民が、テレビを見ようと、集まってきたところ・・・
“テレビがつかない”。これは七不思議ではなかろうか。
最も、原因は明白であるが。
VTR、エンド。
・・・驚いて頂けただろうか。これほど恐ろしく、ミステリアスな不思議はないだろう。
のってきたところで続きと行こうか。またしても舞台は、青空の庭である。
VTR、スタート。
ふてくされたライトカオス。今度はレースに挑戦する為、滝をくぐろうと、池に飛び込む。
なんとか息切れして、滝の目の前に着いたライトカオス。すると、彼は奥へと歩いていった。
突如、止まる滝。ライトカオスは驚いて辺りを見回す。
【ちくしょう、ついてねえっ!これからカニカニ池に挑戦するところだったのに!】
外で、正体不明のコンセントが途中で切れていたことは秘密だ。
つまりは、“チャオガーデンの滝は電動”ということになる・・・。
さて、カニカニ池に挑戦したライトカオスは、どうなったか。その後、見事優秀の美を飾ったミズチャオ(3)は、こう語る。
【・・・“カニカニ池ですら1位になれないのにライトカオスって一体。”】
これも七不思議の一つなことは、言うまでもない。
VTR、エンド。
分かっていただけただろうか。今度こそ分かるはずだ。七不思議の恐ろしさが!
そう・・・舞台は移り、次は幼稚園へと、魔の手が伸びる・・・。
VTR、スタート。
伝説のお稽古である、「ピアノ」を覚えるため、幼稚園へやってきた主人公。
【ふん。私にかかればピアノなど、一時間で覚えることが可能だ!】
クラス、とかかれたドアの前で、主人公は「たのもー!」と叫んだ。
ドアノブに手が届かない。開けられない。
もう一度主人公は、「たのもー!」と叫ぶ。
中から声がした。ドアが急に開いた。
ボールが箱の中でバウンドするように、見事なほどに壁を伝って、主人公は天井を突き破った。
それから、天井から不思議な音がする、とされ・・・
“幼稚園の屋根には忍者が”いる、という結論に達した頃には、疲れきった主人公が黒いタンスの前に倒れていたという。
【こ、ここは・・・】
気がつけば目の前には踊る半漁人。“いつも踊ってるよね、この半漁人さん・・・。”
黒いサングラスを外しているのか・・・目がかすれて主人公からはよく顔が見えないが、それだけは見取った。
店長だ。
【ああ、この半漁人は元、ダンサーだよ。それより・・・】
それより?・・・十分すぎる不思議に、主人公は驚いた。
半漁人って、ダンサーになれるんだ・・・。
【よくも私のサングラスを奪ってくれたねえ?】
・・・主人公のサングラスは、“店長のサングラス”。七不思議のひとつ・・・
VTR、エンド。
うむぅ・・・数々の不思議の根源を、君は推理できたかな。
出来なかったとしたら・・・え?一目瞭然だって?
な、なかなか手ごわい相手じゃないか。
七不思議・・・全てでこれだけの七不思議を・・・解いたとは。
“テレビがつかない”
“チャオガーデンの滝は電動”
“カニカニ池ですら1位になれないライトカオスの正体は”
“幼稚園の屋根には忍者が・・・”
“半漁人は元ダンサー?”
“主人公のサングラスは店長のサングラス”
え?一つ、足りない?
ふむ。もちろんだ。では最後に、私から宿題を出すとしよう。
これは難問だぞ?ヒントはない。
最後の七不思議、解いてみろ。出来るものならな・・・。
“語り手の正体”は、次のうち、誰だ?
『A・・・元ダンサーである、半漁人。』
『B・・・見事優秀の美を飾ったミズチャオ(3)』
『C・・・幼稚園のクラスのドアを開けたチャオ。』
『D・・・悲惨な主人公。』
答えはどれかな?正解した中から抽選で、“まるごと冷凍みかん”をプレゼント!
ただし!・・・抽選だが。