武者チャオ伝

2756年この時代、機械などが増えてきたが一部戦国時代並みの国があった。
ここに住んでいるチャオのほとんどが、木刀を持っている。
戦うために持っているもの、生活に活用するもの、自分を守るために持っているもの、ただ趣味で集めているものといっぱいいる。
これはその国で生きている一匹のチャオの物語。

朝・・・
ソード「ふぁー」
この平凡なニュートラルハシリチャオ、ソードがこの物語の主人公。
ソード「さて、今日も朝の散歩に出かけるか。」
身じたくを済ますとソードは散歩に出かけた。
ソード「ふぅー朝の散歩はやっぱりいいなー」
ソードは散歩の途中、店に立ち寄りチャオの実を5個買っていった。

帰り道ソードはチャオの実を食べながら道を歩いていると一匹のチャオが三匹のチカラタイプのチャオに襲われているのを見た。
そのチャオたちは今にも木刀を抜き一匹のチャオを叩こうとしていた。
ソードはチャオの実を投げ捨てて、そのチャオを助けようと中に飛び込んだ。
ソード「お前ら一対三とは卑怯だぞ。」
チャオA「あ?おめえ何もんだ!」
チャオB「これは俺たちの問題だ!関係ねぇ奴は引っ込んでろ!」
チャオC「それでもジャマするならどうなるかわかってんだろうなぁ」
そう言うと三匹は木刀を抜いて襲い掛かってきた。
ソード「くっ!答える暇なしかよ。まぁ答えは一つだ!」
ソードも木刀を抜いてバトルモードに入った。

三匹はいっせいに攻撃を仕掛けた。
ソードがひとつ防御すると、空いているところを他の二匹が攻撃して来るのでソードは一方的にやられている。
ソード「もう駄目だ・・」
そう思ったときソードの木刀が光りだした。
ソード「何だ!?」
光った木刀はたちまち軽くなった。
ソード「この軽さなら!」
ソードは木刀を振り回し、三匹を吹っ飛ばした。どうやら威力は下がってないようだ。
三匹「ぐわっ!」
ソードはわからなかった。なぜ自分の木刀が光だし、軽くなったのか・・
チャオA「くっくそ!覚えてろ!」
そういい残すと三匹は逃げていった。
戦いが終わると光は消えた。

ソード「ふぅ・・」
ソード「だいじょうぶか?」
フック「うん、ありがとう。僕はフック、君は?」
ソード「俺はソード、でもおまえ見たところチカラタイプなのになぜ反抗しなかったんだ?」
フック「僕・・実は木刀持ってないんだ。」
ソード「なんで?この国では木刀持ってないと生きていけないぜ。」
フック「僕の家、貧乏だから木刀買えないんだ。」
ソード「えっ?!たった2980円だぜ?」
フック「僕の家は、食べてくだけで精一杯なんだ。」
ソード「そうなんだ・・じゃあ俺が買ってやるよ。」
フック「えっ!いいの?」
ソード「おうっ!任せとけって!」
そう言うとソードは、フックをつれて店に行った。
ソード「さあどれがいい?」
フック「うーんじゃあこれにするよ。」
店員「まいどーほらお前も。」
半漁人「まいどありー」
フック「あの半漁人は?」
ソード「《踊る半漁人》この店のマスコット的存在だ。」


二人は店を出た。

ソード「フック俺が家まで送ってやるよ。」
フック「えっ!いいの?」
ソード「ああ、またあいつらに襲われたらたまんねぇしな。それに木刀買ったけどまだ使い慣れてねえだろ。」
フック「あっありがとう・・」
ソード「いいって俺たち友達だろ!」
フック「!」
フック「どっどうして・・僕たち、たまたま会えただけでしょ。」
ソード「木刀買わせといてそりゃねぇだろ。」
フック「そっそうだね。じゃあこれからよろしく。」
ソード「ああ!」
そうして二人は友情の握手をして別れた・・
でもそのときソードは気づくべきだった。
フックとの出会いがソードの運命を大きく変えることを・・・

この作品について
タイトル
武者チャオ伝
作者
銀音(銀鉄,マスター)
初回掲載
週刊チャオ第197号