幻のお稽古

今日チャオガーデンに、テレビがやってきました。
チャオ達はみんな津々興味、テレビの前に集まります。
ソニックも、チャオ達がどゆ番組みるんか、楽しみです。
さっそく一人のチャオがスイッチをいれました。

「チャパネットタカタをごらんの皆様、こんにちは。」
なんと、通販番組でした。

「さて、今日ご紹介する商品はこちら、電子オルガンです。
 この電子オルガン、ただのオルガンじゃあございません!
 このように鍵盤が光ります。光った鍵盤を押していけば、誰にでも簡単にオルガンが弾けちゃうんです!
 さて、テレビの前のみなさん、なぜオルガンが幻のお稽古と呼ばれるのか、知ってますか?」
チャオ達のアレが一斉に、ハテナマークになります。

「それは、太鼓みたいな打楽器と比べ、オルガンは幼稚園では教えづらいからです!」
チャオ達のアレが、今度はビックリマークになります。なるほどちゃお。そうだったのちゃおか。

「でも、この電子オルガンなら、光る鍵盤を押せばいいのだから、幼稚園でお稽古する必要もございません!
 収録されてる曲も、すごいですよ~。ゲーム音楽も収録されています。
 そのゲームはなんと、アウトラン!スペースハリアー!ファンタジーゾーン!」
それを聞いてチャオ達はざわめきます。すごいちゃお~。名作ばかりちゃお~。
ソニックはつぶやきます。「そんなん、やったことねぇぞ。」

「このオルガンは、弾くだけじゃあございません。自動演奏モードにすれば、このように収録曲を聴くことも出来ます。
 この曲は、ファンタジーゾーンの曲ですね。こうやって聞いてると、いろんなシーンが思い出されますよねぇ。」
チャオ達は目を閉じ、聞き入ります。

「収録曲はもちろん、ゲーム音楽だけじゃあございません。アニメ音楽もばっちり入ってます!
 ファンタジーゾーンの主人公オパオパの登場したアニメと言えば、もお解りますよね?」
チャオ達はしきりにうなずきます。ソニックは、首をかしげます。

「そうです、『赤い光弾ジリオン』です。始まり・終りの歌、ぴゅあすとーん、ぷっしゅ!、ろっくきゃんでぃーはもちろん、なんと、いいですかぁ、驚かないで下さいよ~。
 なんと、きゃっちみーとらぶそんぐはうまくないも、完全収録です!」
それを聞いてチャオ達は、もう大喜びです。ちゃお~。すごいちゃお~。アップル~。水谷優子さ~ん。歌いだすチャオもいます。
ソニックは、ついていけません。「お前達、いつの時代のチャオなんだぁ?」
チャオ達がにらみます。うるさいちゃお。セガの顔のくせに、こんなことも知らないちゃおか?

「そして今回は、ボードゲームの王様、パティジョイシリーズを全部お付けします!
 ご家族が集まって。お友達と一緒に。いいですねぇ。
 全部で何種類あるのか、実は私も把握していません!こ~んなにあれば、一生楽しめます!
 さらに!!こちらのロボピッチャもお付けします!
 ピッチャと言う名前ですが、野球だけじゃあございません。なんと、テニスにも使えます!」
わ~、最高ちゃお~。一生もんちゃお~。欲しいちゃお~。

「さて、気になるお値段ですが、ビックリしないで下さいよ~。
 なんと、九万九千九百リング!! 十万リングきるんです!
 ぜひ、ご検討下さい。」
チャオ達は、ソニックを取り囲んでおねだりです。
買ってちゃお~。お願いちゃお~。十万きるんちゃお~。

「おいおい、消費税・送料いれたら、十万超えるぞ。」
え~、そうちゃおか?お願いちゃお~。僕達いいこにしてるちゃお~。
「ふう、しょうがねえなぁ。」
ソニックは、電子オルガンを注文します。
わ~い、ソニック大好きちゃお~。


後日、電子オルガンが届きました。
さっそくぴゅあすとーんを弾いてみます。
鍵盤が光ったので、押してみます。
ブ~ン。
はう!チャオは指が無いちゃお!おててがゴムマリだから、鍵盤がうまく押せないちゃお~。
まあいいや。
自動演奏モードにして、みんなでぴゅあすとーんを大合唱です。

ちゃ~らあ、ちゃらららちゃ~ら~、ふ~わ~、ちゃ~らあ、ちゃらららちゃ~ら~ん、ほわっつ!

(すまん、このネタ解るヒトって、何人いるんだろ?)

この作品について
タイトル
幻のお稽古
作者
あさぼらけ
初回掲載
週刊チャオ第103号