けいりん論

スマッシュ「けいりん。けいりんはいるかね」
けいりん「なんでございましょー」
スマッシュ「聖誕祭っすね」
けいりん「っすねー」
スマッシュ「ネタが無いのですが」
けいりん「はい?」
スマッシュ「困ってます」
けいりん「知らんです。勝手にしやがれ」
スマッシュ「とりあえず、なんか豪華メンバーでやればいい気がするから呼んでみるー」

指ぱっちん☆

おれ1「おれ1!」
おれ2「おれ2!」
おれ3「おれ3!」
おれたち「3人揃って、おれたちっ!!」
けいりん「……」
スマッシュ「どうよ」
けいりん「死ねばいい」
スマッシュ「酷いっ!」
博士「話は聞かせてもらった!人類は絶滅する!」
おれたち「な…なんだってーーー!」
スマッシュ「すげっすよ博士っすよ。ほら、博士」
けいりん「……誰です」
スマッシュ「けいりんさん、ご存知ないのですか!?」
けいりん「少なくともスターの座を駆け上がっているシンデレラではないかと」
スマッシュ「……」
けいりん「なぜ黙るです」
スマッシュ「えっと、その、局地的に人気なパシリさんと話す博士です」
けいりん「インパクトない説明ですねー」
スマッシュ「うるさいやい!」

でんでん(←なんか、場の流れをリセットする効果音)

スマッシュ「そういうわけでけいりんさん。質問です」
けいりん「なんです」
スマッシュ「チャオなの?美少女なの?」
けいりん「……」
スマッシュ「どうなのさ」
おれ1「なのさ」
おれ2「なのさ」
おれ3「なのさ」
博士「僕が説明しよう」
おれ1「何!?わかるのか博士!!」
博士「ああ。けいりん君はずばり、チャオでも美少女でもないのだ!」
スマッシュ「そ、それはどういう事だ!」
博士「そして同様にけいりん君はチャオでもあり美少女でもある。どういう事だかわかるか……?」
おれ2「どういう事なんだ!」
博士「けいりん君はチャオなのか美少女なのかわからない、曖昧な立場に立っていた。しかしこれが、将来的にどちらかに確定するとしよう。例えば現時点をAとし、チャオとして扱われる作品をB、美少女の場合Cとする。この時、BとCは全く別世界として扱われることになる。同じ世界だと矛盾が生じるからな」
けいりん「そりゃそーでしょう」
博士「しかしだ。Aの世界とは同じ世界であると解釈する事は可能だ。Aの時点でのけいりん君がBやCによってチャオや美少女に確定するだけだからな。しかし、ここでおかしな現象が起こる」
おれ3「おかしな現象……?」
博士「Aの中でA−1という作品があるとしよう。もし、BでもCでもA−1と関連性があるという設定があるとしたら?」
スマッシュ「そっ、それは……!!」
博士「そうだ。この時けいりん君はチャオであり美少女でもある。同様にチャオでなく美少女でもなくなる」
おれ1「でもそれはおかしいじゃないか!」
博士「しかし、これで一つの仮説が出来上がる」
博士「そう——」
博士「人間は、チャオだったんだよ!!」
おれたち「な…なんだってーーー!!」
博士「我々の意識には人間とチャオは別物であるという意識がある。当然だ。姿形が違うからな。しかし、我々の認識が間違っているとしたら?」
スマッシュ「……!」
博士「一見けいりん君がチャオであり美少女であるのは矛盾に見える。しかし、それが当然の事だとしたら?」
おれ2「チャオと人間が同じだって言うのか……!?」
博士「そう。我々は誤認していたんだ。チャオと人間は別の生物である、と。しかし、そこにけいりん君が現れ、我々の認識では矛盾の生じる現象を起こした。我々にとって矛盾でしかないそれこそが、真実を見つけ出す鍵だったんだ」
スマッシュ「なんてことだ……。チャオ10周年で、おまけに週チャオが休刊になる今更になってそんな事に気付くだなんて……!」
博士「いいや。違う。そうであるからこそけいりん君という存在が現れた。そう考えるべきだろう」
おれ3「なぜ今更になって……?」
博士「チャオの発見。それはつまりチャオと認識される人間の登場を示す。チャオの人気は高まり、チャオと認識される人間にとってはいい事だっただろう。しかし、今。チャオは徐々に忘れられつつある。このままではチャオと認識される人間は消滅してしまう。そこで現れたのが、けいりん君だ」
スマッシュ「ま、まさか……!」
博士「そのまさかだ。けいりん君によってチャオは人間であると我々は認識できるようになった。それによって、チャオと認識される人間もまた人間として認識され、これからも存在し続けることが可能になった。そう、けいりん君によってチャオは人間と同化した!」
博士「チャオは永久に消え去ることがなくなったんだよ!!!」
おれたち「な…なんだってーーー!!」


けいりん「この物語はフィクションです」
スマッシュ「えー」

この作品について
タイトル
けいりん論
作者
スマッシュ
初回掲載
チャオ生誕10周年記念特別号